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「オバマの方舟」はどこへ行く/島田雅彦

新潮45 2009年4月号

(毎月18日発売)

796円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2009/03/18

発売日 2009/03/18
JANコード 4910049370490
定価 796円(税込)

◆「オバマの方舟」はどこへ行く 大恐慌下のNY滞在記/島田雅彦

◆『おくりびと』と『納棺夫日記』世界が日本の「死」を理解した日/青木新門

◆憂国論 小泉くん、君は間違っている/中曽根康弘

◆復活するケインズ 長期不況に公共事業の否定は間違いだ/小野善康

定額給付金も格好のターゲット
「三代目国際振り込め詐欺団」全手口/一橋文哉

■若き君たちへ/新庄剛志

■これでいいのか! WBC/玉木正之

■【達人対談】地図の達人/今尾恵介vsビートたけし

■仰天結婚! 元祖プッツン女優・石原真理子を追いかけた24年/梨元勝

■【新連載】松下幸之助 策謀の昭和史
 *“相場”に手を出し、故郷を追われる/岩瀬達哉

「横田めぐみさんは死んでいる」――警視総監発言の酷薄/鹿島圭介

◆[新シリーズ]「昭和」の謎に挑む(1)  「大福密約」“政権禅譲”密約書の行方/上條昌史

【特別読物】司馬さんと戦車(上)/秦郁彦

【特別読物】幸福な妖婦(上)――中平・武林・宮田文子の一生/鹿島茂

◆うつ病もよくなる、禅の効能/高田明和

[連載]
◆作家の日常、私の仕事 「顔のない自由」/曾野綾子
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆【最終回】哲学者というならず者がいる 城山三郎さんのこと/中島義道
◆外務省に告ぐ/佐藤優
◆スピリチュアル御伽草子 *『鼠の嫁入り』で考える結婚/江原啓之
◆日本人の教養 *被害者の連帯で命を守る社会へ/柳田邦男
◆銀行王 安田善次郎 *両替商から銀行家へ/北康利
◆レンタル・チャイルド *禽獣を犯す子/石井光太
◆矢来町心中 ことばのちからにのけぞる。/マツコ・デラックス
◆恋愛単語で知るアメリカ 恋が行き詰まるとき/吉原真里
◆[シリーズ]私と母 浜圭介(作曲家)/歌代幸子
◆[シリーズ]根性を忘れた日本人へ 江村林香(エアトランセ社長)/豊田正義

【連載コラム】
・浮世/徳川家広
・おんな/中村うさぎ
・経世済民/竹内靖雄

■書物の森

■シネマ・ブレイク

[グラビア]
◆日本再発見
◆シリーズ 住まいのかたち 日本/小松義夫
◆夜桜幻影

[企画広告]
◇下重暁子の自転車紳士録(36) 佐々木幹郎

[扉のことば]
◇谷沢永一・選

編集長から

日本的な「死者との応接」とは
 その成功の裏には何があったのか――。ジャーナリスト、岩瀬達哉氏が7年の歳月をかけ、資料収集と取材をつづけた「松下幸之助 策謀の昭和史」がついに今月号から始まります。「神様」と呼ばれた男の真価を問い直し、その実像に迫る大型新連載にご期待ください。
 巻頭は、中曽根元総理の「憂国論」。国家的な戦略を欠き、脆弱化する内閣。あまりに幼い政治の現状を憂える論考です。
 久方ぶりに日本中を元気にしてくれたのが、映画『おくりびと』のアカデミー賞受賞。この映画を企画したのは主演の本木雅弘氏ですが、そこには、ある本との出会いがありました。彼は青木新門氏の『納棺夫日記』にインスパイアーされたのです。その青木氏が小誌に登場。日本的な“死者との応接”。その真摯な世界を教えてくれます。他にも、オバマ政権の行く末を占う、作家、島田雅彦氏のNY滞在記なども掲載。今月も「新潮45」は盛り沢山です。

新潮45編集長 宮本太一

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞