政権交代よりも参勤交代/養老孟司
新潮45 2010年2月号
(毎月18日発売)
発売日 | 2010/01/18 |
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JANコード | 4910049370209 |
定価 | 特別定価827円(税込) |
小沢一郎が辿る「田中角栄」という運命/岡本純一
田崎史郎(時事通信社解説委員長)vs.山口二郎(政治学者)vs.安住淳(民主党衆議院議員)
東京に潜む実行犯の「次の標的」/一橋文哉
◆作家の日常、私の仕事 「死者の言葉」/曾野綾子
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆我が鍾愛の奇人伝 樋口一葉/福田和也
◆スポーツドキュメント「あの一瞬」
女子ソフト奇跡の「金」をもたらした女の輪廻/門田隆将
◆外務省に告ぐ/佐藤優
◆日本人の教養 *いのちの仕事 尽きせぬ日々/柳田邦男
◆銀行王 安田善次郎 *男盛りは八九十/北康利
◆レンタル・チャイルド *「母」が死にゆく時、娘は。/石井光太
◆速記者は見た! 昭和国会秘史/菊地正憲
◆人生是全て泣き寝入り/村野まさよし
◆おんな41歳、日雇い稼業どん底渡世/山崎マキコ
◆純粋異性批判/中島義道
・浮世/徳川家広
・おんな/中村うさぎ
・経世済民/竹内靖雄
◆日本再発見
◆【シリーズ】乗り物で巡る世界の暮らし2/小松義夫
◆カツカレー、北の国から 全食図鑑
◇谷沢永一・選
編集長から
特集「人生の着地点」では、100万部突破の『思考の整理学』の著者、外山滋比古氏や、詩人の加島祥造氏、俳優の三國連太郎氏がこれからの人生をどう生きるべきか、説きます。
さらなる目玉は、養老孟司氏の「政権交代よりも参勤交代」。民主政権でも良くならぬ日本。人の移動による内需拡大等を提言する氏のビッグピクチャーには溜飲が下がります。今月も小誌を宜しくお願いします。
バックナンバー
雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。
雑誌から生まれた本
新潮45とは?
「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
それは「人の生き死に」について考えるということです。
扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。
ちょっと危険で、深くて、スリリング。
死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。