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【特集】女のひとり勝ち

新潮45 2012年4月号

(毎月18日発売)

特別定価880円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2012/03/17

発売日 2012/03/17
JANコード 4910049370421
定価 特別定価880円(税込)

【特集】女のひとり勝ち

「女に生まれてよかった」と思える9の理由/橋本治
・「女性化」する日本/古市憲寿
・世界で一番オバサンが幸せな国/ツノダ姉妹
・「アラフォーの星」もつらいよ/有働由美子
・私が「最年少女性市長」です/越直美
・「男」から逃げ出す男たち/湯山玲子
・私は男好きなのか、女恐怖症なのか/小島慶子
・最後の切り札「ニッポン女子力」/能町光香
・元始、ママは太陽であった/都築響一
・有閑夫人の達引/岩下尚史
太古の自然な姿に戻っただけ/美輪明宏

【座談会】
わが子を一流選手に育てる「家庭の法則」/杉山芙沙子◇錦織清志◇錦織恵理

◆時代劇が廃れた本当の理由/春日太一

◆私の「幸福論」/長谷川理恵

◆オセロ中島知子さんに思うこと 限界家族/岩井志麻子

【特別手記】[短期集中連載◇最終回]
めぐみを取り戻すのは今しかない/横田早紀江

◆売るだけ番長・橋下徹/濱野智史

【特集】言論のホットスポット

・「がれき」引き受けは日本人なら当然だ/桜井勝郎
・誤った「日銀理論」がデフレを悪化させる/岩田規久男
・住民投票栄えて国滅ぶ/薬師院仁志

【特別対談】
今こそ国が号令をかける時/石原慎太郎vs.福田和也

◆気の強すぎる女子の将来 おとこのるつぼ/群ようこ

◆放射能から閉経まで女性誌「アエラ」の研究/速水健朗

◆もはや絶滅危惧種!? アダルト業界の「今そこにある危機」/本橋信宏

◆[記者匿名座談会]ドジョウとラッキョウの大連立

◆放射能と暮らす 最終回/玄侑宗久

◆「東北学」第二章への道 第二回/赤坂憲雄

◆ネオ福島というディストピア/清野栄一

反・自由貿易の経済史 「日本的なもの」の敗北/中野剛志

連載再開 名門と国家 第二部/徳川家広

【達人対談】尺八の達人/中村明一vs.ビートたけし

◆医療ドキュメント・ノベル 約束/里見清一

◆日本八策 第二回/茂木健一郎
*「本物の知性」を生まない日本の教育


◆お化け煙突から東京スカイツリーへ/山口文憲
――下町のランドマークが見てきた昭和
第二回*東京「川の手」物語


◆弟宮 第七回/竹田恒泰
*「勝てるかもしれない戦争」から「負ける戦争」へ


◆石の虚塔 第四回/上原善広

◆昭和の子供だ君たちも 第六回/坪内祐三

◆兵士は起つ 第七回/杉山隆男

◆田老物語 巨大防潮堤と「日本の近代」 第七回/高山文彦

◆国の死に方 第十回/片山杜秀
*「亀の尾」に叩きのめされた東北


◆反・幸福論 第十七回/佐伯啓思
*福沢諭吉と近代日本の矛盾


◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話 *すぐそこ/曽野綾子
◆閻魔堂の吹き流し *どんな味だろう?/山本一力
◆右顧左眄 *英文科と文化的ナショナリズム/外山滋比古
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆イマイマイズム *豪華客船「飛鳥II」/今井舞
◆人生の星の時間 十河信二/福田和也
◆Review
 [読書日記]渡部潤一
 [インタビュー]ジム・モリス
◆切り絵パロディ 新世界文学名作選6/高木亮

◆表紙 表参道/佐藤慎吾
◆扉 川瀬/高木亮
◆地球生き物語 第7回*ウサギ/福田幸広


編集長から

世は「女のひとり勝ち」!?
 数年前まで毎年出されていた「国民生活白書」の平成二十年版に、「日本人の幸福度に関する分析」という一項があります。先日調べものをしていて偶然目にし、思わず釘付けになりました。幸福度にプラスの影響を及ぼす要因の一つに「女性であること」が挙げられていたのです。
 男女雇用機会均等法施行から四半世紀。世の中はすっかり様変わりし、職場でも街中でも元気なのは女性ばかり。「子供を産むなら女の子がいい」という声もよく聞きます。今は女性の方が幸せな時代(男性受難の時代?)ということでしょうか。ならば「男と女」という視点で時代を考えてみようかと組んだ特集が「女のひとり勝ち」。
 橋本治、美輪明宏、古市憲寿、有働由美子、小島慶子、湯山玲子……錚々たる方々がご寄稿下さいましたが、これが滅法面白い! 女性読者からお叱りを受けるかもと戦々恐々ですが、少なくとも編集部のオジサン連中は「そうだよなあ」と全員納得でした。

新潮45編集長 三重博一

(「波」2012年4月号より)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞