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【特集】民主党の墓碑銘

新潮45 2012年12月号

(毎月18日発売)

880円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2012/11/17

発売日 2012/11/17
JANコード 4910049371220
定価 880円(税込)

【特集】民主党の墓碑銘

◆国を危うくさせた「政治主導」/阿比留瑠比

◆民主党政権は「うその四乗」/河谷史夫

◆政界再編? やるならやってろ/適菜収

◆中国・韓国に何の弱みを握られていたのか/兵頭二十八

◆日本人は、イタリア人以上にバカだったの!?/F・グラッセッリ

◆ワタクシも、ちょっと申し上げて宜しいですか/伊東四朗

◆政権交代「悪夢の三年」背信と迷走の事件簿/伊藤惇夫[監修]

◆これぞ人事不省!? 総理三代閣僚総覧/編集部[編]

◆「マニフェスト」を笑う/小田嶋隆

「石原慎太郎」という政治現象 反・幸福論〈24〉/佐伯啓思

【尖閣問題】
法と正義で中国に対峙せよ/向田昌幸

◆なぜ暴力と監禁から逃げ出せないのか/豊田正義
 北九州「消された一家」から「尼崎事件」を読み解く


◆「週刊朝日」騒動 「橋下徹出自報道」のどこが問題なのか/上原善広

◆「ダークツーリズム」のすすめ/古市憲寿

◆ストーンズ結成50周年 ミック・ジャガー四千人斬り伝説/關陽子

【特集】教科書に載らない歴史

・[対談]大河ドラマがつくり出すイメージ/屋敷陽太郎×與那覇潤
・歪められた歴史「白いギリシャ」/長澤智美
・平安時代は女性が動かしていた/秦澄美枝


【横綱対談】
お互い「負けられない」と思ってきた/白鵬×日馬富士

【インタビュー】
ロンドン五輪 銀メダル
石川佳純の母として、コーチとして/石川久美 [聞き手]杉山芙沙子

◆【新連載】思惟の畔にて 『鎖国』和辻哲郎/福田和也

◆キレる前に正しく怒れ/片田珠美

◆「惰性」の研究 その1/里見清一

◆若松孝二の虚像と実像/荒井晴彦

◆大滝秀治がくれた万年筆/矢野誠一

◆時代劇が廃れた本当の理由 その3 〈役者の不在〉編/春日太一

◆切なく、苦しく、でも生きていく人たち/タナダユキ
 映画『ふがいない僕は空を見た』を語る


◆映画は最高の先生だった/D・ギルモア [聞き手]東えりか
 『父と息子のフィルム・クラブ』著者インタビュー


◆女が女に出会うとき〈5〉 いじめる女たち/小島慶子

◆石の虚塔〈12〉 芹沢長介の肖像/上原善広

◆名門と国家[第二部]〈9〉 松平恒雄の英国/徳川家広

◆兵士は起つ 自衛隊史上最大の作戦〈最終回〉/杉山隆男

◆日本八策〈最終回〉 すべての道は日本に通じる/茂木健一郎

◆世界史を変えた化学物質〈最終回〉 人類が愛するエタノール/佐藤健太郎

◆立川談志は名月である〈最終回〉 寒月/吉川潮

◆歌謡曲が聴こえる〈7〉 ナンシー梅木とミヨシ・ウメキ/片岡義男

◆昭和の子供だ君たちも〈13〉/坪内祐三

◆浮浪児1945――彼らはどこへ消えたか〈8〉 パンパンとの交友/石井光太

◆日本国の形式〈4〉 産業日本導きの杖「小松左京」/片山杜秀

【達人対談】
「便所の落書き」は褒め言葉
美術鑑賞の達人/西岡文彦vs.ビートたけし

◆[扉]木枯/高木亮
◆地球生き物語15 タンチョウ/福田幸広

◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆閻魔堂の吹き流し/山本一力
◆右顧左眄/外山滋比古
◆だまし庵日記/野坂昭如

◆[記者匿名座談会]安倍「太陽路線」と石原新党の舞台裏
◆おとこのるつぼ *運動会の結果/群ようこ
◆イマイマイズム見聞録 *長渕剛の日本武道館ライブ/今井舞

◆[切り絵パロディ]新世界文学名作選〈14〉/高木亮

■Review■
・BOOK
・CINEMA・EXHIBITION
[読書日記]渡部潤一
[インタビュー]犬童一心

編集長から

民主党の墓碑銘
 民主党の政治家たちに共通するのは、どこか他人事な感じが漂うことです。ようやく政権党となったのに、誰も本気で党のことを考えていない。意見が違うのは当然なのだから、それをどう説得・調整して束ねていくかが政治のはず。ところがそういう裏方仕事は誰もやらず、ただペラペラと評論家のようなことを喋っているだけ。国を背負っている当事者意識が決定的に足りない。情勢不利と見るや逃げ出す輩も続出するでしょう。
 近づく総選挙を前に、民主党政権の三年を検証しました(特集「民主党の墓碑銘」)。「政治主導」「仕分け」「マニフェスト」「コンクリートから人へ」――「死語」の数々や辞任閣僚を思い出しながらご堪能下さい。
 尖閣問題では、海上保安庁の現場トップであった向田昌幸前警備救難監が緊急寄稿。「週刊朝日」騒動については上原善広氏が見解を寄せています。
 また本誌特別編集によるムック『原節子のすべて』も好評発売中です。

新潮45編集長 三重博一

(「波」2012年12月号より)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞