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皇太子殿下、ご退位なさいませ/山折哲雄

新潮45 2013年3月号

(毎月18日発売)

880円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2013/02/18

発売日 2013/02/18
JANコード 4910049370339
定価 880円(税込)

皇太子殿下、ご退位なさいませ/山折哲雄

【特集】プロの消えた国

◆プロフェッショナル「受難の時代」/適菜収

◆「技術と責任」を失った教師たち/森口朗

◆医者と患者の不幸な関係/岩田健太郎

◆高性能デジカメがカメラマンを駆逐する?/山内宏泰

◆「まっとうな親」になれない!/ツノダ姉妹

「経済学」はなぜ信用されないのか 反・幸福論〈27〉/佐伯啓思

◆「LNGの尖兵」日揮が背負ったニッポン/新田賢吾

◆強い日本株で「非戦」を実現する/藤原敬之

【特集】二年後の被災地にて

・双葉町には160年帰れない 放射能現地調査から/木村真三
・震災後、福島に移住した人たち/稲泉連
・廃墟が語りかけてくる/中原昌也
・『さんてつ』を描いてよかった/吉本浩二
・『遺体』それからの物語(下)/石井光太


◆スポーツは本来「暴力」とは対極にある/玉木正之

◆体罰はわれわれの中にある/小田嶋隆

◆国定ポエム集「心のノート」を読んでみた/古市憲寿

◆あまりに悲劇的な趙成ミンの人生/菅野朋子

【徹底討論】安倍総理の「覚悟」は本物か/佐伯啓思×西田昌司

【対談】鉄道・団地・自動車から「戦後日本」が見える/原武史×與那覇潤

【インタビュー】
企画と指示があって初めて役所は動く/猪瀬直樹
高見盛が傾けたテッポウ柱/渡辺大五郎

◆死神に入られた家 尼崎連続変死事件の深層1/小野一光

◆『でっちあげ』から10年  名誉回復された「史上最悪の殺人教師」/福田ますみ

◆惰性の効能と有効利用 「惰性」の研究 その4/里見清一

◆『日本書紀』はどのように創られたか〈3〉/岡田英弘
 ヤマトタケルは天武天皇


◆国境再考 いまそこで何が起きているか〈3〉/山田吉彦
 与那国島を台湾との交流拠点に


◆女が女に出会うとき〈8〉 あれ、私はなかなかいいようだ/小島慶子

◆人生はベンチャーだ〈3〉 ダボス会議で武者修行/岩瀬大輔

◆石の虚塔〈最終回〉 藤村新一、かく語りき/上原善広

◆浮浪児1945 彼らはどこへ消えたか〈11〉 「愛児の家」の子供たち/石井光太

◆名門と国家[第二部]〈12〉 シベリア出兵/徳川家広

◆歌謡曲が聴こえる〈10〉/片岡義男
 僕の戦後ヒット歌謡 1946~66


◆昭和の子供だ君たちも〈16〉/坪内祐三

◆思惟の畔にて〈4〉 『総統いまだ死せず』福田恆存/福田和也

◆日本国の形式〈7〉 ゾロアスター教的な夢/片山杜秀

【達人対談】驚くべきオノマトペの効果
オノマトペの達人/藤野良孝vs.ビートたけし

◆[扉]閉園/高木亮
◆地球生き物語18 エゾシカ/福田幸広

◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆閻魔堂の吹き流し/山本一力
◆右顧左眄/外山滋比古
◆だまし庵日記/野坂昭如

◆[記者匿名座談会]「危機突破内閣」を襲った危機
◆おとこのるつぼ *素敵なじいさんがいなくなった/群ようこ
◆イマイマイズム見聞録 *テレビ番組観覧/今井舞

◆[切り絵パロディ]新世界文学名作選〈17〉/高木亮

■Review■
・BOOK
・CINEMA・EXHIBITION
[読書日記]片山杜秀
[インタビュー]加藤三彦

編集長から

「皇太子殿下、ご退位なさいませ」
 皇太子殿下と雅子様のご成婚から今年で二十年。しかしその半分の歳月は雅子様の療養に重なります。ご病気快癒の見通しが立たないなか、これからの皇室の在り方について不安が広がっているように思います。このまま皇位を継がれることが、お二人や皇室にとって本当に幸いなことなのか。そんな思いから、宗教学の泰斗・山折哲雄氏に大胆な問題提起をしていただきました(「皇太子殿下、ご退位なさいませ」)。皇位継承について改めて議論を深めるきっかけになればと願っています。
「体罰」問題も議論百出ですが、小誌ならではの視点として、「非暴力の文化」としてのスポーツの本質を説いた玉木正之氏、「体罰的なもの」を是認する日本社会の体質にメスを入れた小田嶋隆氏の両論考にご注目を。
 このほか「プロの消えた国」「二年後の被災地にて」の二大特集、佐伯啓思×西田昌司、原武史×與那覇潤の二大対談など、今月も内容充実、読み応えには自信あり。

新潮45編集長 三重博一

(「波」2013年3月号より)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞