皇太子殿下、ご退位なさいませ/山折哲雄
新潮45 2013年3月号
(毎月18日発売)
発売日 | 2013/02/18 |
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JANコード | 4910049370339 |
定価 | 880円(税込) |
・震災後、福島に移住した人たち/稲泉連
・廃墟が語りかけてくる/中原昌也
・『さんてつ』を描いてよかった/吉本浩二
・『遺体』それからの物語(下)/石井光太
・企画と指示があって初めて役所は動く/猪瀬直樹
・高見盛が傾けたテッポウ柱/渡辺大五郎
ヤマトタケルは天武天皇
与那国島を台湾との交流拠点に
僕の戦後ヒット歌謡 1946~66
オノマトペの達人/藤野良孝vs.ビートたけし
◆地球生き物語18 エゾシカ/福田幸広
◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆閻魔堂の吹き流し/山本一力
◆右顧左眄/外山滋比古
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆おとこのるつぼ *素敵なじいさんがいなくなった/群ようこ
◆イマイマイズム見聞録 *テレビ番組観覧/今井舞
◆[切り絵パロディ]新世界文学名作選〈17〉/高木亮
■Review■
・BOOK
・CINEMA・EXHIBITION
[読書日記]片山杜秀
[インタビュー]加藤三彦
編集長から
「体罰」問題も議論百出ですが、小誌ならではの視点として、「非暴力の文化」としてのスポーツの本質を説いた玉木正之氏、「体罰的なもの」を是認する日本社会の体質にメスを入れた小田嶋隆氏の両論考にご注目を。
このほか「プロの消えた国」「二年後の被災地にて」の二大特集、佐伯啓思×西田昌司、原武史×與那覇潤の二大対談など、今月も内容充実、読み応えには自信あり。


バックナンバー
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雑誌から生まれた本
新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
それは「人の生き死に」について考えるということです。
扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。
ちょっと危険で、深くて、スリリング。
死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。