ホーム > 雑誌 > 雑誌詳細:新潮45 > 雑誌詳細:新潮45 2013年9月号

【特集】守るべき日本

新潮45 2013年9月号

(毎月18日発売)

880円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2013/08/19

発売日 2013/08/19
JANコード 4910049370933
定価 880円(税込)

【特集】守るべき日本

◆世界に影響を与えた美意識/ドナルド・キーン
◆「大和魂」のまことの姿とは何か/上田正昭
◆山と海をつなぐ「命の水の循環」/安田喜憲
国民皆保険制度の運用を支える倫理観/村上智彦
アイドルという希望/中森明夫
文楽は人間賛歌である/三浦しをん
◆徹底的な日本化こそ「クール」への道/小川真司
◆ハレの日もケの日も着物を/猪谷千香
◆日本人の「組織能力」を取り戻せ/中野剛志
◆心身を磨き、徳性を担う「武道」の本質/荒谷卓
◆世界を平和にする言語/津田幸男
◆老いも若きも男も女も、温泉万歳!/山崎まゆみ
◆ファストフィッシュが「魚食文化」を破壊する/佐野雅昭
◆この災害大国で道路が普通に維持される驚き/稲泉連
◆「日本国憲法」はそんなに問題か/徳川家広
◆心地よくたゆたうような「待つ時間」/壇蜜
◆美しき「狂気の日本野球」/白井聡
尖閣・竹島・北方領土は日本に理あり、論破せよ/志位和夫

経済栄えて文化滅ぶ/浅田次郎

【対談】「ヤンキー政治」に御用心!/斎藤環×速水健朗

参院選ライブの舞台裏「とっておきの話」/池上彰

【密着17日 同行取材日記】小泉進次郎と島々を行く/常井健一

安倍クン、気をつけて/青栁知義

【「アッキー」大いに語る】
妻から見た「素顔の安倍晋三」/安倍昭恵

【対談】「商店街」こそが新しい希望である/新雅史×藻谷浩介

「大物工作員」と呼ばれた男の告白/吉田猛
北朝鮮と私〈1〉拉致交渉 [短期集中連載]

「戦後」はいつまで続くのか/保阪正康

「才能の無駄遣い」をやめよう/小田嶋隆

こんなもんじゃね「ネット選挙」解禁/中川淳一郎

戦争という「美しい夢」/古市憲寿

「伊藤若冲」被災地を回る/山内宏泰

■定点観測■
いま福島で起きていること 木村真三日記〈1〉
汚染物質は仮置き場で永久放置される
[構成]小正裕佳子

裁判でセックス依存症を訴えたレイプ犯/森哲志

『戦メリ』で見せた大島監督「6千万円の覚悟」/ミチヨ・Y・カッスート

堀越二郎はなぜ堀辰雄でなければならなかったのか/川東吉野

国境再考 いまそこで何が起きているか〈9〉/山田吉彦
 尖閣周辺海域新展開


ドキュメント斎藤佑樹〈5〉 密着・入団3年目の苦闘/中村計
 あの夏を語る


不眠を抱いて〈6〉 こころやすらかに寝られる場所/椎名誠

人生はベンチャーだ〈9〉 現代シューカツ事情とネット時代/岩瀬大輔

歌謡曲が聴こえる〈16〉 マヒナ・スターズは超モダンだった/片岡義男

静かなスタンダード――成瀬巳喜男論〈5〉/川本三郎
 愛すべき庶民劇「おかあさん」


名門と国家[第二部]〈18〉 ロンドンでの攻防/徳川家広

日本のビョーキ〈6〉 癌で死ぬことのメリット/里見清一

日本国の形式〈13〉 モンゴルのような日本/片山杜秀

反・幸福論〈32〉 西田哲学「絶対無の場所」/佐伯啓思

【達人対談】動物の動きを追う「秘密兵器」
海洋動物の達人/佐藤克文vs.ビートたけし

◆[扉]密林へ/高木亮
◆地球生き物語[最終回] カンガルー/福田幸広

◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆閻魔堂の吹き流し/山本一力
◆だまし庵日記/野坂昭如

◆[記者匿名座談会]安倍総理が麻生副総理を切り捨てる日
◆おとこのるつぼ[最終回] *男の卑怯 女の反撃/群ようこ
◆イマイマイズム見聞録 *ラブドールのショールーム/今井舞
◆国道者 *暗峠/佐藤健太郎

◆第12回 新潮ドキュメント賞 *候補作品発表

◆[切り絵パロディ]新世界文学名作選〈23〉/高木亮

■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
・ざ・ベストテン
[読書日記]恩田陸
[インタビュー]阿部真大

編集長から

守るべき日本

 ますます目が離せない展開になってきた「あまちゃん」。私も見逃さないよう、毎朝録画していますが、思えば私たちが子供の頃はビデオなんてありませんから、朝ドラを見られるのは夏休みなどの長期休みくらいでした。あの頃の作品で特に印象深いのが「鳩子の海」です。劇中で子役の斎藤こず恵さんが歌う「日本よ日本、愛する日本、緑の日本、青い海……」は、今でも故郷の山々や田圃を見ると脳裏に浮かんできます。
 今月の特集は「守るべき日本」。「保守」が変革を競う奇妙な時代にあって、「守るべき日本」とは何なのか、様々な角度から論じていただきました。夏草の匂いに包まれながら、たまには我が国柄を考えてみませんか。
 そして目が離せないと言えばこの人。総理夫人に本音の話を聞きました(安倍昭恵「妻から見た『素顔の安倍晋三』」)。池上彰氏による「参院選ライブ」秘話、斎藤環×速水健朗、新雅史×藻谷浩介のW対談もお見逃しなく。

新潮45編集長 三重博一

(「波」2013年9月号より)

バックナンバー

雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。

雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞