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【特集】外交で勝て! 戦えない国の「孫子の兵法」

新潮45 2013年10月号

(毎月18日発売)

880円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2013/09/18

発売日 2013/09/18
JANコード 4910049371039
定価 880円(税込)

【特集】外交で勝て! 戦えない国の「孫子の兵法」

◆真実の宣伝こそ最良の国防である/兵頭二十八
◆オールジャパンで「面」の外交を/長島昭久
◆シリア攻撃という「中東の砂地獄」/中野剛志
◆戦略なきオバマ外交「悪夢のシナリオ」/木下英臣
◆TPPで“倍返し”できないこれだけの理由/柴山桂太
◆「戦略的曖昧性」と対中国二重アプローチ/宮本雄二
◆「日本版NSC」の理想と現実/春原剛
◆ロビー活動とプレゼンで勝ち取った東京五輪/玉木正之

オリンピック招致は「安倍のオセロ」だった/記者匿名座談会

【北朝鮮と私 2】
極秘裏に渡った「日本の工作機械」/吉田猛

「私が決断した」と言いたかった消費税増税/清水真人

橋下徹継父の「闇金融、保険金詐取疑惑」/本誌取材班

ゲタを履いたゲン/小田嶋隆

【女子校御三家座談会】
「女子力」なくても大丈夫!/高橋真麻×木村美紀×磯貝初奈


【いよいよ大団円!】
あまちゃんと半沢直樹はなぜこんなにウケたのか/カトリーヌあやこ


【インタビュー】「伝説のラスト」誕生秘話
あしたのジョーは生きている/ちばてつや [聞き手]里中高志


高清子とその時代〈一挙60枚特別寄稿〉/筒井康隆

【対談】真の「観光立国」を目指せ
山田桂一郎×藻谷浩介

【対談】「変わらずに変わり続ける」ということ
黒川光博×齋藤峰明 [司会]川島蓉子

ロシアの「聖地」化が進む北方領土/中村逸郎

子宮頸がんワクチンは即刻やめろ/佐藤荘太郎

[シリーズ「死」の周辺……2]
それぞれの「葬儀屋稼業」/井上理津子


映画『凶悪』が描いた「狂気」/宮本太一

養老孟司、「脳を騙す装置」を体験する/緑慎也

GO! サクラセブンズ!
 私が女子7人制ラグビーの日本代表選手になったワケ/竹内亜弥


第12回 新潮ドキュメント賞発表
 [受賞作]『市場と権力 「改革」に憑かれた経済学者の肖像』
 ◇受賞記念エッセイ/佐々木実


歌謡曲が聴こえる[最終回] 歌謡曲をなんとかしたい/片岡義男

名門と国家 第二部[最終回] 生涯の最高の瞬間/徳川家広

国境再考 いまそこで何が起きているか〈10〉/山田吉彦
 対馬のその後


人生はベンチャーだ〈10〉 「伝え方の達人」を目指せ/岩瀬大輔

ドキュメント斎藤佑樹〈6〉 密着・入団3年目の苦闘/中村計
 梨田のメッセージ


不眠を抱いて〈7〉 睡眠薬は脳に何をしているのか/椎名誠

静かなスタンダード――成瀬巳喜男論〈6〉/川本三郎
 「私たちって、行くところがないみたいね」


日本のビョーキ〈7〉 「効率的」な未来の末期医療/里見清一

日本国の形式〈14〉 モンゴル化する東国/片山杜秀

反・幸福論〈33〉 西田哲学と「死」と「生」/佐伯啓思

【達人対談】言葉は歌から生まれた
言語起源論の達人/岡ノ谷一夫vs.ビートたけし

◆[扉]飛蝗/高木亮
◆[新連載]ニッポン猫景色 香川県佐柳島/相澤秀仁・相澤京子
◆[新連載]居酒屋チエコ亭 秋刀魚の黒胡椒焼き/オガワチエコ

◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆閻魔堂の吹き流し/山本一力
◆だまし庵日記/野坂昭如

◆イマイマイズム見聞録 *浅草サンバカーニバル/今井舞
◆国道者 *標高日本一の国道/佐藤健太郎

◆[切り絵パロディ]新世界文学名作選[最終回]/高木亮

■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
・ざ・ベストテン
[読書日記]小川真司
[インタビュー]高井研

編集長から

外交で勝て!

 五輪決定のIOC総会は今号校了の最中でしたが、つい徹夜で見入ってしまいました。猛暑の時期の開催など懸念は多々ありますが、これで福島原発対応に国も本腰を入れるでしょうし、目標が設定されたことで物事が具体的に動き始める気がします。何よりも今回大きかったのは、スポーツとはいえ、国際的な投票の場で日本が選ばれたこと。日本人に自信を回復させてくれました。ロビー活動やプレゼンという、日本人が最も苦手とする外交分野で勝てたことは素直に喜ばしいことだと思います。
 今月の特集はまさに「外交で勝て!」。宣伝戦を含めた外交こそ安全保障の要。戦略の不在を憲法のせいにしてはいけません。我が国の敗戦が外交の敗北から始まったことを肝に銘ずるべきです。今後は五輪カードをいかに活用するかも問われます。
 このほか山田桂一郎×藻谷浩介「真の『観光立国』を目指せ」、吉田猛「極秘裏に渡った『日本の工作機械』」など今月も注目記事多数。

新潮45編集長 三重博一

(「波」2013年10月号より)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞