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【特集】そして「悪者」がいなくなった

新潮45 2013年11月号

(毎月18日発売)

864円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2013/10/18

発売日 2013/10/18
JANコード 4910049371138
価格 864円(税込)

【特集】そして「悪者」がいなくなった

◆今の政治家の目に「狂気」はあるか/保阪正康
「百年は戻れない」という覚悟を/相馬行胤
◆アメリカが「警察官」をやめた悪夢の世界/吉崎達彦
◆会社から「鬼上司」が消えた/染谷和巳
◆「同調圧力」に屈すれば楽になる世の中/辛酸なめ子
「20代で産め」となぜ誰も言わない/大江舜
◆一発勝負の受験こそが子供を鍛える/森口朗
◆「ぽっちゃり」って、ただのデブでしょ/倉田真由美
◆「新型うつ」の大ウソがまかり通る理由/岩波明
◆「去勢済みの室内犬」みたいな男たち/安彦麻理絵
◆冷戦時代の方がよかった?/名越健郎
フェイスブックは気持ち悪い/小田嶋隆

世界に誇る日本の出版文化を壊すな/藤原正彦

安倍総理の「外交感覚」[内閣官房参与インタビュー]/谷内正太郎

【対談】デモクラシーの毒/藤井聡×適菜収

【現代史発掘】
アメリカも朝鮮戦争で化学兵器使用を考えていた/有馬哲夫


【北朝鮮と私 3】
ともに秘密交渉を行った政治家と官僚たち/吉田猛


【対談】「ユーカリが丘」の奇跡/嶋田哲夫×藻谷浩介

「全聾の天才作曲家」佐村河内守は本物か/野口剛夫

いま初めて明かされる五輪招致成功のキーマンたち/玉木正之

統一教会が貪る「2018年平昌五輪」/裵淵弘

今上陛下のもとで東京オリンピックを/橋本明

【生誕110年記念】特集 小津安二郎

【対談】聖なる酔っぱらい監督の素顔/山内静夫×中井麻素子

発掘! 戦地から送られた佐野周二への手紙/松田集

〈小津ごのみ〉の刻印/中野翠

【対談】「未来作家」のモダニズム/片山杜秀×與那覇潤

「蓼科日記」外伝〈恋愛・結婚・家族〉についての断章/照井康夫

追悼・山崎豊子 『約束の海』への五年間/矢代新一郎

猛暑とゲリラ豪雨は今後も激化する/中村尚

刑に服して考えた「この国のかたち」/守屋武昌

くるくるクールジャパン/古市憲寿

近藤誠はなぜ売れるのか/西智弘

東京国際映画祭を忘れていませんか/本間ひろむ

認知症高齢者が普通に暮らす家「むつみ庵」に行ってみた/[訪ねた人]内田樹[「むつみ庵」代表]釈徹宗

■定点観測■
いま福島で起きていること〈2〉/木村真三

 汚染水はコントロールされていない

シリーズ ぼくらのベストセラー〈5〉 ポプラ社と江戸川乱歩/本橋信宏

ドキュメント斎藤佑樹〈7〉 密着・入団3年目の苦闘/中村計
 今季初の一軍登板


不眠を抱いて〈8〉 眠らない人、眠れない人/椎名誠

国境再考 いまそこで何が起きているか〈11〉/山田吉彦
 ロシアの「切り札」国後島


人生はベンチャーだ〈11〉 日本を「残念だ」と感じるとき/岩瀬大輔

静かなスタンダード――成瀬巳喜男論〈7〉/川本三郎
 卓袱台のある暮し


日本のビョーキ〈8〉 命の上下とその評価基準/里見清一

日本国の形式〈15〉 日本の中華思想/片山杜秀

反・幸福論〈34〉 「あきらめと覚悟」西田哲学と特攻の精神/佐伯啓思

【達人対談】皮膚が傷つくと心も傷つく!?
 皮膚科学の達人/傳田光洋vs.ビートたけし

◆[扉]白眉/高木亮
◆ニッポン猫景色2 秋の京都市内にて/相澤秀仁・相澤京子
◆居酒屋チエコ亭2 イクラと長芋の大根おろし和え/オガワチエコ

◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆閻魔堂の吹き流し/山本一力
◆だまし庵日記/野坂昭如


◆[記者匿名座談会]純一郎と進次郎、それぞれの思惑
◆イマイマイズム見聞録 *オリンピック招致パブリックビューイング/今井舞
◆国道者 *730交差点/佐藤健太郎

◆[切り絵パロディ]〈新連載〉贋作名画大全/高木亮

■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
・ざ・ベストテン
[読書日記]片山杜秀
[インタビュー]久松達央


編集長から

そして「悪者」がいなくなった

 政治の劣化が言われて久しいですが、一昔前の政治家と今の政治家の最大の違いは、嫌われ役になる覚悟の有無ではないでしょうか。吉田茂や岸信介らは、たとえ国民に総スカンを食っても日本のためにという使命感と覚悟があったように思います。ところがいまやテレビ映りや大衆受けを優先する政治家ばかり。みんな自分が悪者になりたくないので肝心要のことから逃げてしまう。福島の現状を見るにつけ、そんな気がしてなりません。
 誰も「悪役」になりたがらないのは政治の世界だけではなく、社会全体も同じです。鬼上司、鬼教師、頑固親父のたぐいが消えたばかりか、「触らぬ神に祟りなし」と、誰も本当のことを言わなくなってしまった。「政治的な正しさ」とコンプライアンスの行き着く先に現れた窮屈で脆弱な社会について、特集で論じていただきました。
 このほか、藤原正彦「世界に誇る日本の出版文化を壊すな」、小津安二郎生誕110年記念特集も必読。

新潮45編集長 三重博一

(「波」2013年11月号より)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞