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尖閣諸島「棚上げ論」のまやかし 歴史を捏造する恥知らずな面々/大木聖馬

新潮45 2014年3月号

(毎月18日発売)

880円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2014/02/18

発売日 2014/02/18
JANコード 4910049370346
定価 880円(税込)

尖閣諸島
「棚上げ論」のまやかし
/大木聖馬
歴史を捏造する恥知らずな面々

そら見たことか!
佐村河内守はやっぱりインチキだった/轟響太郎


佐村河内守と麻原彰晃/片山杜秀

おいらが都知事だったら/ビートたけし

細川護煕「殿ご乱心」密着日記/常井健一

《「餃子の王将」社長射殺事件》
捜査線上に浮上した「女殺し屋」/一橋文哉+本誌取材班

《「蒋介石日記」解読》
初めて明かされる蒋介石「沖縄放棄」の真相/李相哲


あのまま死んでいればよかった/中村うさぎ
心肺停止になって考えたこと

【特集】日本をダメにした9の元凶

・正義と御注進を売り物にする「朝日新聞」/大江舜
・「インターネット」様が生んだ一億総クレーマー時代/中川淳一郎
・「コメンテーター」は世間を映す鏡/古市憲寿
・「教育改革」は根本的に間違っている/芦田宏直
・「グローバル人材育成」が英語教育を歪める/鳥飼玖美子
・「ショッピングモールとコンビニ」だけが生き残る国/三浦展
・拝啓「アメリカ」大使殿、イルカ料理を召し上がれ/神山仁吾
・「炭水化物」は身体に悪い!/夏井睦
・いつまで続く「カワイイ」のインフレ/カレー沢薫

【対談】公立図書館は無料貸本屋ではいけない/林真理子×樋渡啓祐

【話題沸騰! 歴史巨編】
プリニウス 第3回/ヤマザキマリ とり・みき

《シリーズ「悪」を考える……3》
急ぐことの罪深さ/内田樹

【対談】ポエムに気をつけろ!/高橋源一郎×小田嶋隆

原発事故から3年
 母親たちが直面する八方塞がりの現実/黒川祥子


データのごまかしが横行する
 定点観測 いま福島で起きていること〈3〉/木村真三


【対談】ドキュメンタリーとフィクションの間/久保田直×是枝裕和

●遺作『約束の海』刊行!●
・山崎豊子は「リアリズムの魔術師」である/片山杜秀
・私だけが知っている「お豊さん」/徳岡孝夫


「資格ビジネス」のカモになる女たち/佐藤留美

仮想敵を作る人たち/小田嶋隆

【酔いどれ紀行】私は酒だけ飲んできました/大竹聡
サワー発祥の地・祐天寺「ばん」


年を取る〈3〉 「自分」という名のアク/橋本治

むかしはよかったね?〈4〉 そうだ、長者に聞こう。/パオロ・マッツァリーノ

国境再考 いまそこで何が起きているか〈15〉/山田吉彦
不便さが生んだ甑島の名酒


静かなスタンダード――成瀬巳喜男論〈11〉/川本三郎
妻たちの不信のとき

人生はベンチャーだ〈15〉 結果を出す起業家たちに共通するもの/岩瀬大輔

日本のビョーキ〈12〉 オリジナリティと二番煎じ/里見清一

反・幸福論〈38〉 西田哲学と大東亜戦争/佐伯啓思

【達人対談】冬眠は究極の長寿法
冬眠の達人/近藤宣昭vs.ビートたけし

◆[扉]塔/高木亮
◆居酒屋チエコ亭6 蓮根と鶏の胡麻和え/オガワチエコ

◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆閻魔堂の吹き流し/山本一力
◆だまし庵日記/野坂昭如

◆[記者匿名座談会]内閣府職員「漂着死事件」の謎
◆イマイマイズム見聞録 *「笑っていいとも!」観覧/今井舞
◆国道者 *今昔天城越え/佐藤健太郎

◆[切り絵パロディ]贋作名画大全5/高木亮

■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
・ざ・ベストテン
[インタビュー]大塚ひかり

編集長から

インチキとまやかし
ばかりが罷り通る

 今月号の校了中に我が編集部も「佐村河内騒動」に巻き込まれました。週刊文春の発売直後から、小誌11月号の野口剛夫氏の論考「『全聾の天才作曲家』佐村河内守は本物か」について問い合わせが殺到したのです。
 文春には新垣氏が小誌を読んで観念した様子が書かれており、我々も面目を施したわけですが、一方で内心忸怩たる思いもあります。「怪しい」と思った時点で佐村河内氏を徹底的に調べるべきでした。文春が第二弾で見事に炙り出した人物像にたどり着けていれば、それだけで面白い記事が書けたはずなのです。
 やはり「変だ」と思ったら調べるのが我々の仕事。というわけで今月は尖閣「棚上げ論」の大嘘を徹底検証しました(大木聖馬「尖閣諸島『棚上げ論』のまやかし」)。このほか一橋文哉「『餃子の王将』社長射殺事件 捜査線上に浮上した『女殺し屋』」、轟響太郎「そら見たことか! 佐村河内守はやっぱりインチキだった」、片山杜秀「佐村河内守と麻原彰晃」もお見逃しなく。

新潮45編集長 三重博一

(「波」2014年3月号より)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞