【特集】何様のつもり
新潮45 2014年5月号
(毎月18日発売)
発売日 | 2014/04/18 |
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JANコード | 4910049370544 |
定価 | 897円(税込) |
◆外には覇権、内には強権 「習近平」の本性/樋泉克夫
◆「朴槿恵」の言葉を真に受ける愚/倉山満
◆オバマを舐めきる「プーチン」の傲岸不遜/名越健郎
◆五輪総合演出「秋元康」という悪夢/中原昌也
◆籾井勝人、上野千鶴子、野依良治/小田嶋隆
今また急カーブを曲がろうとしている/中森明夫
地獄の淵へ追いやった9万人に懺悔する/小島晴則
――「北朝鮮帰国事業」事務局長の告白
カッコいい「大人の男」はどこへ消えた/渡辺あや×小川真司
「精神の荒廃」の時代をどう生きるか/大谷暢順
プリニウス 第5回/ヤマザキマリ とり・みき
STAP細胞をめぐる悪いやつら
理研と小保方の「複合汚染」/小畑峰太郎+本誌取材班
小保方晴子の造られ方/那須優子+本誌取材班
◆ラスト・バウス あるミニシアターの終焉/樋口泰人
荻窪「かみや」と井の頭公園の桜
書き直される「日本中世史」
義経・後醍醐・信長の実像/呉座勇一×與那覇潤
柴田早苗の生涯
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンの10年
三陸の空は青く、高かった/髙山文彦
火葬場で働く人々/井上理津子
日中百年の群像/譚璐美
――魯迅と蔣介石が日本に見た夢 青雲の志
「河原乞食」への憧れ
沖ノ鳥島の海洋権益を守れ
オオカミの達人/丸山直樹vs.ビートたけし
◆居酒屋チエコ亭8 ホタルイカの三つ葉味噌がけ/オガワチエコ
◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆閻魔堂の吹き流し/山本一力
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆イマイマイズム見聞録 *裁判傍聴/今井舞
◆国道者 *あゝ青崩峠/佐藤健太郎
◆[切り絵パロディ]贋作名画大全7/高木亮
■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
・ざ・ベストテン
[読書日記]恩田陸
[インタビュー]本川裕
編集長から
エア科学

今ナンシーさんに書いてもらいたいのは、何といっても小保方さんでしょう。記者会見ではプレゼン能力の高さを再認識させられましたが、小誌は先月に引き続き厳しく迫ります。STAP細胞は、「ない」ことを証明できないという意味で幽霊やネッシーと一緒。そんな「言ったもん勝ちのエア科学」の陰で巨額の税金が動いているのです。
NHKドラマ『ロング・グッドバイ』放映開始を機に、脚本家の渡辺あやさんが対談で初登場。あの原作をいかにして日本に置き換えたか、興味深い秘話満載です。


バックナンバー
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雑誌から生まれた本
新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
それは「人の生き死に」について考えるということです。
扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。
ちょっと危険で、深くて、スリリング。
死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。