【特集】大バカの壁
新潮45 2014年9月号
(毎月18日発売)
発売日 | 2014/08/19 |
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JANコード | 4910049370940 |
定価 | 897円(税込) |
◆「英語で授業」が進行させる「一億総白痴化」/寺島隆吉
◆「慰安婦問題」を世界に叫ぶ「朝日新聞」とその一味/大江舜
◆昔も今も「野蛮の大陸」/徳岡孝夫
◆「グローバリズム教」が日本を滅ぼす/北野幸伯
◆「安ければ良い」でいいのか!/三橋貴明
◆「日本は劣化した」と言いたがる人々/古市憲寿
◆糖質制限食ダイエットをまだ続けますか/幕内秀夫
◆忌み言葉になった「政治」/小田嶋隆
野田聖子×小渕優子×金子恵美
韓国で「誤読」された『日本軍慰安所管理人の日記』
◆帰ってくるのは日本人妻ばかり
拉致問題の解決なき日朝交渉/島昌平
◆文鮮明から「セウォル号」オーナーまで
韓国はキリスト教カルト天国/裴淵弘
笹井が死をもって告発した「理研の闇」
小畑峰太郎+本誌取材班
速水亨×藻谷浩介
「スイス終戦工作」空白期間の謎/有馬哲夫
2 ダレスは何をしていたか
◆天国飯と地獄耳 〈1〉昼さがりの鮨屋で突然に/岡田育
◆本当はエロかった昔の日本/大塚ひかり
古典文学で知る性愛あふれる日本人
〈1〉日本の古典文学はエロいという常識
厚木「酔笑苑」「千代乃」
プリニウス 第9回/ヤマザキマリ とり・みき
〈2〉良寛とヴィトゲンシュタイン
〈5〉誤算と幸運――蒋介石、初来日す
〈18〉コミュニケーション各論(2)無駄の効用とその活用
睡眠の達人/三島和夫vs.ビートたけし
◆居酒屋チエコ亭12 カジキマグロのオレンジソテー/オガワチエコ
◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆閻魔堂の吹き流し[最終回]/山本一力
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆随筆〈この世には、分らないことがいっぱい〉/中村紘子
◆イマイマイズム見聞録 *逗子海岸/今井舞
◆国道者 *永遠の開かずの国道/佐藤健太郎
◆第13回 新潮ドキュメント賞 *候補作品発表
◆[切り絵パロディ]贋作名画大全11/高木亮
■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
・ざ・ベストテン
[読書日記]恩田陸
[インタビュー]久我尚子
編集長から
朝日新聞の「慰安婦問題を考える」については問題点が多々指摘されていますが、大きなポイントは二点だと思います。一つは、吉田清治の虚偽証言を報じてから三十二年、誤りを正す機会はいくらでもあったのにそれをせず、なぜ今こんな記事を載せたのか、その説明がない。もう一つは、朝日新聞がでっち上げたに等しい「従軍慰安婦問題」が国連にまで持ち込まれ、日本が不当な非難を受けていることへの責任の言及がない。もはや「記事を取り消します」で済まされる問題ではないのです。
締め切り日の関係であまりページは割けませんでしたが、特集「大バカの壁」の大江舜「『慰安婦問題』を世界に叫ぶ『朝日新聞』とその一味」、特集「黒い朝鮮半島」の崔吉城「民間朝鮮人が書き残した『慰安所の真実』」を是非ご一読下さい。
このほか小畑峰太郎「笹井が死をもって告発した『理研の闇』」、野田聖子×小渕優子×金子恵美「女たちよ、政治家をめざせ!」も本誌ならではの企画です。
バックナンバー
雑誌バックナンバーの販売は「発売号」と「その前の号」のみとなります。ご了承ください。
雑誌から生まれた本
新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
それは「人の生き死に」について考えるということです。
扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。
ちょっと危険で、深くて、スリリング。
死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。