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【特集】世はいかさま

新潮45 2014年11月号

(毎月18日発売)

897円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2014/10/18

発売日 2014/10/18
JANコード 4910049371145
定価 897円(税込)

【特集】世はいかさま

◆「お山の大将」野党の死屍累々/小田嶋隆
朝日新聞が怯える「今そこにない危機」/辻堂雄一
◆ソニーを傾かせた「先駆的経営」の内実/立石泰則
◆元フジテレビ「長谷川豊」は何様のつもり?/中川淳一郎
◆世のため人のため、長生きはしたくない/大江舜
文科省も騙された「江戸しぐさ」のインチキ/原田実
◆国民不在のリニア新幹線/橋山禮治郎

沖縄県知事選と「國場組」/常井健一

欧米流「移民政策」はかくして失敗した/薬師院仁志
「多文化共生」という虚妄


【深層レポート】
初めて明かされる北朝鮮ミサイル開発の全貌/呉小元

朝日新聞の歴史を貫く七つの「ブラック綱領」/山本武利

【短期集中連載 1964東京五輪から50年】
世界が日本に一目惚れ 〈2〉外国人がやってきた/メリー・アシュモント

【巨弾新連載小説!】
オペレーションZ 第2回/真山仁

【対談】
失われたエンターテインメントを求めて/和田竜×春日太一

愛馬ジャスタウェイが連れて行ってくれた/大和屋暁
凱旋門賞顚末記


火山噴火予知を阻む「社会の壁」/藤井敏嗣

千年ぶりの「大地動乱期」に入った日本列島/鎌田浩毅

【対談】「旅ラン」と「友ラン」で見えてくる新たなマラソンの形/高橋尚子×平井理央

【短期集中連載】
40歳の幕内力士 〈2〉モンゴル力士の新星たち/旭天鵬勝  [取材・構成]武田葉月

追悼 山口淑子
「李香蘭」という十字架を背負い続けた生涯/高橋政陽


理想の死に方は「ボケずにがんで」/新見正則

認知症行方不明者1万人 それぞれの「家族の事情」/羽根田真智

【酔いどれ紀行】そのクサヤ、テイクアウトで!/大竹聡
武蔵小金井「大黒屋」「深山」


【話題沸騰! 歴史巨編】
プリニウス 第11回/ヤマザキマリ とり・みき

逆張り(コントラリアン)日本論
〈4〉新聞の「誤報」は今後も増え続ける/瀧本哲史


組織で生き抜く極意
〈4〉上司との付き合い方 その2 嫌な仕事から逃げる技法/佐藤優


日本人よ、ひとり往く生と死を怖れることなかれ/山折哲雄
〈4〉親鸞の残照を旅する


日中百年の群像――魯迅と蒋介石が日本に見た夢/タン・ロミ
〈7〉東京の日々――魯迅が抱え込んだもの


本当はエロかった昔の日本
古典文学で知る性愛あふれる日本人/大塚ひかり
〈3〉『源氏物語』がどんな時代にも生き延びたわけ


年を取る 〈11〉「老い」に馴れる/橋本治

むかしはよかったね? 〈12〉ウザい絆とキモいふれあい/パオロ・マッツァリーノ

日本のビョーキ/里見清一
〈20〉プロフェッショナルとマキャベリズム


日本国の形式 〈26〉立原道造と小津安二郎/片山杜秀

反・幸福論 〈45〉失われた故郷をもとめて/佐伯啓思

【達人対談】生命の起源、メタン菌って何だ
地球微生物学の達人/高井研vs.ビートたけし

◆[扉]払暁/高木亮
◆居酒屋チエコ亭14 鮭のみりんバター焼き/オガワチエコ

◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆随筆〈権力は魔物〉/宮本雄二

◆[記者匿名座談会]御嶽山とノーベル賞の陰で
◆天国飯と地獄耳 *丑三つ時の三角地/岡田育
◆イマイマイズム見聞録 *開成中学校・高等学校文化祭/今井舞
◆国道者 *政治家の道路/佐藤健太郎

◆[切り絵パロディ]贋作名画大全13/高木亮

■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
・ざ・ベストテン
[読書日記]片山杜秀
[インタビュー]杉山明日香

編集長から

ニュースから
少し離れて


 まるで朝日新聞問題をかき消すかのように発生した御嶽山噴火、それをまた巨大台風が吹き飛ばしていく……。世の中では次々と事件事故災害が起こり、日々めまぐるしいほど。だからこそ月刊誌は、時代に寄り添いつつも、ニュースとは少し離れた場所から考えるヒントを提供したいといつも考えています。
 今月の特集「世はいかさま」では、ニュースになりにくい「いかさま」の数々を俎上にのせています。野党の度し難さ、ソニー凋落の構造的要因、リニア新幹線は必要なのか、「江戸しぐさ」という大ウソなど、必ず発見があること間違いなし。
 このほか沖縄政財界の最深部に迫った常井健一「沖縄県知事選と『國場組』」、北朝鮮体制維持の仕組みを克明に分析した呉小元「初めて明かされる北朝鮮ミサイル開発の全貌」は小誌ならでは。御嶽山噴火に関する鎌田浩毅「千年ぶりの『大地動乱期』に入った日本列島」も必読の論考。我々がいかに危うい基盤の上に立っているのか、戦慄します。

新潮45編集長 三重博一
(「波」2014年11月号より)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞