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「橋下維新」はもはや“圧力団体”である/藤井聡

新潮45 2015年4月号

(毎月18日発売)

897円(税込)

雑誌の仕様

発売日:2015/03/18

発売日 2015/03/18
JANコード 4910049370452
定価 897円(税込)

「橋下維新」はもはや“圧力団体”である/藤井聡

「たかが」の精神 人間関係愚痴話〈47〉/曽野綾子

アメリカ経済学の傲慢 反・幸福論〈50〉/佐伯啓思

農協改革あって、農業再生なし/柴山桂太

マクドナルド「賞味期限切れ」の経営/小川孔輔

「反知性主義」の正体?/小田嶋隆

大阪府警「スパイ」の告白/森榮徹
拳銃売買「おとり捜査事件」の闇

「ゼロ成長社会」への道筋 資本主義の黄昏〈3〉/水野和夫

いま、福島で求められていること/木村真三

【戦後70年】昭和秘史発掘
野坂参三の「延安妻」/山本武利
毛沢東が用意した“秘書”

●● 特集 中国の不都合な真実  ●●

◆中国全土で横行する「子供誘拐」と「人身売買」/宮崎紀秀
◆習近平のアキレス腱 弟「習遠平」の激白/金子秀敏
◆中国軍を簡単に無力化する方法/兵頭二十八

【大型ノンフィクション短期集中連載!】
モンスターマザー/福田ますみ
長野・丸子実業高校「いじめ自殺」でっちあげ事件[第4回]

メディアの命運 〈2〉大日本印刷の新展開/武田徹

【対談】芸能界はさみしさの王国/酒井法子×中森明夫

【戦後70年】私の戦中戦後、私の原点
我が「まんが道」/藤子不二雄Ⓐ

「ありのまま」という言い訳/古市憲寿

チューリングの情熱/森田真生

みっつの家族 後編/出光真子
「海賊」と呼ばれた出光佐三の光と影


「言葉」は私自身 心肺停止になって考えたこと〈7〉/中村うさぎ

【巨弾連載小説!】
オペレーションZ 第7回/真山仁

【話題沸騰! 歴史巨編】
プリニウス 第16回/ヤマザキマリ とり・みき

鳥類学者の優雅で過酷な日々/川上和人
〈4〉ビューティフル・ネーム

私大阪 〈4〉修業時代/上原善広

日本人よ、ひとり往く生と死を怖れることなかれ/山折哲雄
〈9〉日蓮、孤絶の人

本当はエロかった昔の日本
古典文学で知る性愛あふれる日本人/大塚ひかり
〈8〉「エロ爺」と「エロ婆」の誕生

組織で生き抜く極意/佐藤優
〈8〉上司との付き合い方 その6 筋悪案件への対処法(下)

日中百年の群像――魯迅と蒋介石が日本に見た夢/タン・ロミ
〈12〉流行作家誕生、そして家族の破綻

日本のビョーキ/里見清一
〈25〉暴言の構造(2)言論崩壊を防ぐもの

逆張り(コントラリアン)日本論/瀧本哲史
〈9〉地方創生の鍵は「足による投票」

日本国の形式/片山杜秀
【最終回】天気のいい音楽

【達人対談】水中文化遺産って知っていますか
水中考古学の達人/岩淵聡文vs.ビートたけし

◆[扉]花守/高木亮
◆居酒屋チエコ亭19 しらすと分葱の玉子炒め/オガワチエコ

◆〈巻頭随筆〉風が時間を/徳岡孝夫
◆だまし庵日記/野坂昭如
◆随筆〈フランスの田舎で伝統を守る〉/杉本雄

◆[記者匿名座談会]カネと路チューの「通常」国会
◆国道者 *国道1号最後の踏切/佐藤健太郎
◆天国飯と地獄耳 *小花柄なら、草を食め/岡田育
◆イマイマイズム見聞録 *東京ガールズコレクション'15 S/S/今井舞

◆[切り絵パロディ]贋作名画大全18/高木亮

■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
[TV Peeper]村上和彦
[読書日記]渡部潤一
[インタビュー]仁藤夢乃

編集長から

橋下維新、大阪府警、
野坂参三、酒井法子


「ページが足りない!」。今の率直な思いをタイトルにして書こうとしたら、ふとイヤな予感が。本欄のバックナンバーを繰ってみると……ありました。ちょうど一年前に同じタイトルで書いているではありませんか。まったく進歩がないというべきか、記憶力減退にもほどがあるというべきか、情けないかぎり。
 しかし、今月号はそう言いたくなるほど、あらゆるテーマが詰まった盛りだくさんの号になりました。橋下徹氏らの「手口」を論敵が明かし(「『橋下維新』はもはや“圧力団体”である」)、農協叩きの欺瞞を突き(「農協改革あって、農業再生なし」)、企業凋落の本質的要因に迫る(「マクドナルド『賞味期限切れ』の経営」)。また、警察捜査の闇を暴いた「大阪府警『スパイ』の告白」、秘められた歴史を炙り出した「野坂参三の『延安妻』」の二大ノンフィクションも読み応え充分。そして対談では中森明夫氏を相手に酒井法子さんが初登場。藤子不二雄Ⓐ氏の回想録も……ああ、字数が足りない!

新潮45編集長 三重博一
(「波」2015年4月号より)

バックナンバー

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雑誌から生まれた本

新潮45とは?

「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
 3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
 しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
 それは「人の生き死に」について考えるということです。
 扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。

 ちょっと危険で、深くて、スリリング。
 死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
 一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
 
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。

雑誌主催・共催・発表誌の文学賞