【特集】「反安倍」病につける薬
新潮45 2018年2月号
(毎月18日発売)
発売日 | 2018/01/18 |
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JANコード | 4910049370285 |
定価 | 897円(税込) |
【特集】「反安倍」病につける薬
◆「朝日」「NHK」の偏向報道を糾す/櫻井よしこ
◆「安倍嫌い」を解剖する/古谷経衡
◆対立軸なき時代の「病」/山口真由
◆安倍政権は「バカ発見器」である/阿比留瑠比
◆朝日新聞と岸家、積年の怨み/八幡和郎
◆憲法私案を撤回して対決「枝野幸男」/長尾一紘
◆「反アベ」の無限ループ/中川淳一郎
◆「妄想の産物」を批判する「花畑左翼」/適菜収
「だからあれほど言ったのに」特別篇
【特別企画|沖縄の深き闇】
◆翁長雄志知事 偽りの「基地反対」/篠原章
◆ケネス・F・シンザト「強姦殺人」事件/福田ますみ
座間9遺体事件を読み解く
「ドクター・キリコ」から「首吊り士」へ/野田正彰
【芸能生活60周年記念インタビュー】
本物の「銀幕スター」がいた頃/梅宮辰夫
[聞き手]坪内祐三
迫りくる「財政破綻」Xデイ/田代秀敏
憲法改正なら全文を書き直せ/石原慎太郎
「平成三十年」/保阪正康
大阪と民主主義/養老孟司
私を発奮させた10の言葉/加藤一二三
東海4県の紙面はなぜ明るいのか?/小田嶋隆
【新連載】総理と女たち/福田和也
〈1〉伊藤博文とふたり目の妻・梅子
【好評連載】
◆ニッポン全史/古市憲寿
〈2〉日本列島フランチャイズ化
◆歴史再考/中野順哉
〈6〉幕府から独立した「金融システム」の誕生
◆100歳の肖像/歌代幸子
〈8〉剣道家 太田博方
◆トリロー 三木鶏郎と昭和「冗談」史/泉麻人
〈9〉日曜娯楽版とサザエさん
◆スポーツ指導者たちの「人を育てる」流儀/黒井克行
〈20〉古葉竹識の「耐えて勝つ」
◆謎解きナンバリング/佐藤健太郎
〈14〉バーコードの奥の手
【歴史巨編!】プリニウス 第46回/ヤマザキマリ+とり・みき
Δ(デルタ)/杉山隆男
【第11回】近未来の危機を描く迫真のシミュレーション小説
平成になじめない/島村洋子
〈13〉ああ、レコードが聴きたい
めくるめくパワースポット/高橋秀実
〈14〉川崎大師の「婆」
形影譚/河谷史夫
〈9〉谷川雁と八木俊樹
昭和史の人間学/保阪正康
〈22〉森林太郎として死せんと欲す
水戸学の世界地図/片山杜秀
〈31〉天皇と船大工
反・幸福論/佐伯啓思
〈82〉浄土とは何か
【達人対談】F1レーサーからインディ500の頂点へ
インディ500 佐藤琢磨 vs. ビートたけし
◆[表紙イラスト]信濃八太郎
◆[扉]今月の一枚 平昌五輪メインスタジアム(写真 共同通信社)
◆TOKYO2018
立石(写真 広瀬達郎)
◆写真家は写真でかく語る/トモ・コスガ
〈2〉梁丞佑 歌舞伎町に飛び込んだ男
◆[巻頭随筆]風が時間を/徳岡孝夫
◆人間関係愚痴話/曽野綾子
■Review■
・BOOK
・CINEMA
・EXHIBITION
・TV Peeper|村上和彦
掌のうた
・短歌|選・解説 三枝昂之
・俳句|選・解説 小澤實
最新号PICK UP
【特集】「反安倍」病につける薬
新聞やテレビで「反安倍」の声を聞かない日はない。デモの様子も度々報じられる。しかし、選挙をすれば自民党が勝ち、政権の支持率も悪くはない。総理は支持されているのだ。しからば、「反安倍」に染まったメディアや街頭の光景は何なのか。彼らは何に駆り立てられているのか。その深層にあったのは、戦後の日本を貫くひとつの「病」であった。
私を発奮させた10の言葉
加藤一二三
昨年は紅白歌合戦の審査員まで務めた「ひふみん」だが、真の顔は言うまでもなく棋界のレジェンド。テレビでは語られない勝負師人生を支えた「言葉」とは。
大阪と民主主義
養老孟司
選挙は信用していない。実生活に影響が及ぶことを重視する。そうした本音が垣間見える大阪の庶民に、民主政治のヒントがある。
【芸能生活60周年記念インタビュー】
本物の「銀幕スター」がいた頃
梅宮辰夫 [聞き手]坪内祐三
ヒット作、当たり役は数知れず。東映映画に造詣の深い坪内祐三氏を聞き手に、「辰兄」が日本映画黄金期を語り尽くす。
この号の誌面
編集長から
「反安倍」病
新聞、テレビを見れば、どこかに必ず「反安倍」の声がある。いっときよりは沈静化しているものの、何か話題があれば、「安倍を許さない」と幟が立つ。だが安倍政権、選挙をすれば勝利するし、世論調査の支持率も悪くはない。表立って「安倍好き」を言う人がいないだけで、どうやら支持はされているのだ。
それはどこかトランプ大統領の支持層が見えなかった米国のメディアを思い起こさせる。メディアや一部市民の声は決して社会を代弁してはいない。
では、この熱病のような「反安倍」とは何なのか。特集「『反安倍』病につける薬」では、櫻井よしこさん、八幡和郎氏など8人の識者に、その背景や精神構造を読み解いていただき、処方箋を寄せてもらった。
もうひとつ、熱病的な現象には「米軍基地反対」がある。その先頭に立つ翁長沖縄県知事の実像を描く人物ルポが届いた。「反基地」はポーズでしかないことがよくわかる瞠目すべき作品である。
新潮45編集長 若杉良作(「波」2018年2月号より)
バックナンバー
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雑誌から生まれた本
新潮45とは?
「新潮45」の創刊は1982(昭和57)年3月で、創刊当初は「新潮45+」(シンチョウヨンジュウゴプラス)という誌名でした。その名の示すとおり、もともとは45歳以上の中高年層を読者対象に想定した雑誌であり、新潮社にとっては初の総合雑誌への挑戦でもありました。
3年後の1985年より「+」が取れて、誌名は現在の「新潮45」に変わります。内容も「日記と伝記」を軸にした新たな教養雑誌へとリニューアル。以来、その時々の編集部の方針によってノンフィクションや事件への志向が強まったり、独自の言論に力点を置いたり、誌面は変わり続けてきました。
しかし、一つだけ変わらない「芯」のようなものがこの雑誌にはあります。
それは「人の生き死に」について考えるということです。
扱うテーマや素材は、政治経済から殺人事件、芸能スキャンダルやスポーツ・ドキュメントに至るまで多岐にわたります。叙述の仕方も、論考あり、エッセイあり、重厚なノンフィクションありとさまざまです。けれども雑誌の真ん中には、尽きることのない「人間への関心」がある。
これからも「新潮45」は変わり続けるでしょう。時代に向き合いながら、新しいテーマに挑み、表現の幅も広がっていく。しかし、その「芯」の部分は変わりません。ネットの時代になっても、いやネットの時代だからこそ、「新潮45」は「人間」を書き続けていきます。
ちょっと危険で、深くて、スリリング。
死角を突き、誰も言わないことを言い、人の生き死にを考える。
一度読むとクセになるような「毒にも薬にもなる雑誌」。
「新潮45」はそんな雑誌であり続けたいと思っています。