
深夜特急4―シルクロード―
605円(税込)
発売日:2020/08/01
読み仮名 | シンヤトッキュウ04シルクロード |
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装幀 | 平野甲賀/カバー装幀、A.M.CASSANDRE:LA ROUTE BLEUE(1929)(C)by ADAGP, Paris & SPDA, Tokyo, 1994 Photo by KIYA GALLERY/カバー装画 |
発行形態 | 文庫、電子書籍 |
判型 | 新潮文庫 |
ISBN | 978-4-10-123531-8 |
C-CODE | 0126 |
整理番号 | さ-7-54 |
定価 | 605円 |
電子書籍 価格 | 605円 |
電子書籍 配信開始日 | 2020/08/10 |
悠久の絹の道と魔的な砂の海――。ただ茫然と息を呑みつつ、前へ、前へ。
パキスタンの長距離バスは、凄まじかった。道の真ん中を猛スピードで突っ走り、対向車と肝試しのチキン・レースを展開する。そんなクレイジー・エクスプレスで、〈私〉はシルクロードを一路西へと向かった。カブールではヒッピー宿の客引きをしたり、テヘランではなつかしい人との再会を果たしたり。〈私〉は冬の訪れを怖れつつ、前へ前へと進むことに快感のようなものを覚えはじめていた――。
目次
第十章 峠を越える シルクロードI
パキスタンのバスは凄まじかった。猛スピードで突っ走り、対向車と肝試しのチキン・レースを展開する。クレイジー・エクスプレスに乗って「絹の道」をアフガニスタンへ……
第十一章 柘榴と葡萄 シルクロードII
ヒッピー宿の客引きをしながら、断食明けのカブールに思わぬ長居をしてしまった。そんな時、日本から届いた一通の手紙が弾みとなって、私は更にテヘランへ向かう……
第十二章 ペルシャの風 シルクロードIII
イランの古都イスファハンで、「王のモスク」を吹き抜ける蒼味を帯びた風の中に、老いてもなお旅というトンネルを抜け切れない自分の姿を見たような気がした……
[対談]終わりなき旅の途中で 今福龍太 沢木耕太郎
あの旅をめぐるエッセイIV
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著者プロフィール
沢木耕太郎
サワキ・コウタロウ
1947年、東京生れ。横浜国大卒業。ほどなくルポライターとして出発し、鮮烈な感性と斬新な文体で注目を集める。『若き実力者たち』『敗れざる者たち』等を発表した後、1979年、『テロルの決算』で大宅壮一ノンフィクション賞、1982年に『一瞬の夏』で新田次郎文学賞、1985年に『バーボン・ストリート』で講談社エッセイ賞を受賞。1986年から刊行が始まった『深夜特急』三部作では、1993年、JTB紀行文学賞を受賞した。ノンフィクションの新たな可能性を追求し続け、1995年、檀一雄未亡人の一人称話法に徹した『檀』を発表、2000年には初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行している。2006年に『凍』で講談社ノンフィクション賞を、2014年に『キャパの十字架』で司馬遼太郎賞を受賞。近年は長編小説『波の音が消えるまで』『春に散る』を刊行。ノンフィクション分野の仕事の集大成として「沢木耕太郎ノンフィクション」が刊行されている。
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