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グルメ通も知らない「究極の食」をご紹介



『美味しんぼ』を筆頭に、漫画の世界ではグルメ・料理をテーマとする作品が目白押し。書店には「食マンガコーナー」まで出来るほどの“食ブーム”です。テレビでも「深夜食堂」など、食がテーマのドラマは今や鉄板の人気。

 そんなに溢れかえる“食”情報で「もうお腹がいっぱい」とおっしゃるあなたがまだ知らない、「究極の食」を巡る新潮文庫をご紹介いたします。『美味しんぼ』で仕入れた知識をひけらかすグルメ通を黙らせる、とっておきの食の情報をご堪能あれ。



大食、美食、偏食、粗食。名作も傑作も、「食卓」から生れた。

「何か喰いたい」臨終の漱石は訴え、葡萄酒一匙を口に、亡くなった。鴎外はご飯に饅頭を乗せ、煎茶をかけて食べるのが好きだった。鏡花は病的な潔癖症で大根おろしも煮て食べたし、谷崎は鰻や天ぷらなど、こってりした食事を愉しんだ。そして、中也は酒を食らって狂暴になり、誰彼構わず絡んでいた。三十七人の文士の食卓それぞれに物語があり、それは作品そのものと深く結びついている。

●嵐山光三郎『文人悪食

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ずるずる、グネグネ、ぴりぴり――。これを読んで食べてみたく、とは……多分、なりません。日本一つら~い食べ歩きエッセイ。

ゴカイ、ウミヘビ、イソギンチャク……本当にこれを食べるんですか? という見た目も怖い食材を、胃袋に納めます。こりこり、ずるずる、グネグネ、ぴりぴり――何が通常食で何がゲテモノなのか、その境界線は誰にも言えないとシーナさんは言うけれど、これを読んで一度食べたく、とは……多分、なりません。日本一つら~い食べ歩きエッセイ。第1回全日本麺の甲子園大会記録を収録。

●椎名誠『全日本食えば食える図鑑

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寒いぞぉー、うまいぞぉー。抱腹絶倒の南極越冬日記。日本でも役立つ南極料理レシピ付。

ウイルスさえも生存が許されない地の果て、南極ドーム基地。そこは昭和基地から1000kmかなた、標高3800m、平均気温-57℃、酸素も少なければ太陽も珍しい世界一過酷な場所である。でも、選り抜きの食材と創意工夫の精神、そして何より南極氷より固い仲間同士の絆がたっぷりとあった。第38次越冬隊として8人の仲間と暮した抱腹絶倒の毎日を、詳細に、いい加減に報告する南極日記。

●西村淳『面白南極料理人

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「起ちどころ」に効く!? ♂たるもの常に元気でいたい。あっちも、こっちも、そっちも。♀にも効く「勝負食」大全。

「旦那、効き過ぎても責任は取りませんぜ。何せピンピン、ズンズンよ」──中国・雲南省昆明の蛇酒屋で勧められた怪しげな一杯の効き目やいかに……。他にも、鹿の睾丸酒や交尾中の二匹のトカゲを姿漬けにした酒、「精を硬くする」粥など、あっちも、こっちも、そっちも元気になる食べ物や飲み物、媚薬を、「発酵仮面」こと小泉博士が体を張って試した抱腹絶倒、世界の強精食大全。

●小泉武夫『絶倫食



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2013年05月20日   文庫セレクト
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