永久保存大特集
創る人52人の「2020コロナ禍」日記リレー
新潮 2021年3月号
(毎月7日発行)
発売日 | 2021/02/05 |
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JANコード | 4910049010310 |
定価 | 特別定価1,200円(税込) |
◆永久保存大特集
筒井康隆 町屋良平 松田青子 ブレイディみかこ 柴崎友香 菊地信義 菊地成孔 小山田浩子 ヤマザキマリ 町田 康 佐伯一麦 角田光代 朝吹真理子 高橋源一郎 石原慎太郎 植本一子 内沼晋太郎 金井美恵子 山城むつみ 水村美苗 飴屋法水 今村夏子 東 浩紀 エリイ 大竹伸朗 島田雅彦 青山七恵 桐野夏生 高山羽根子 滝口悠生 小川洋子 坂本慎太郎 千葉雅也 塩田千春 津村記久子 多和田葉子 いしいしんじ 金原ひとみ 池田亮司 ケラリーノ・サンドロヴィッチ 村田沙耶香 柳 美里 上田岳弘 近藤聡乃 黒河内真衣子 柄谷行人 宇佐見りん 平野啓一郎 坂本龍一 青葉市子 川上弘美 蓮實重彥
◆詩人ちゃん・キル・ミー(八)/最果タヒ
■■ 新潮 ■■
◆絵-to-Z/青木美紅
◆森山大道サンの映画を撮って/岩間 玄
◆高見順賞の終焉と詩の共和国/佐々木幹郎
◆“Words Matter”――ポスト・トランプ時代のアメリカ文学/矢倉喬士
第53回《新潮新人賞》応募規定
【選考委員】大澤信亮/小山田浩子/鴻巣友季子/田中慎弥/又吉直樹
◆『豊饒の海』論(四)[短期集中連載]/平野啓一郎
◆書ける/書かれる私になってしまう/町屋良平
――尾崎世界観『母影』を読む
◆好奇心が導く旅/相澤伸依
――ミシェル・フーコー『性の歴史IV 肉の告白』論
【リレーコラム】Passage――街の気分と思考(20)
◆東へ/多和田葉子
◆夢の行動範囲/朝吹真理子
◆OH MY GOD/エリイ(Chim↑Pom)
第十七回・肉にすぎない者
◆大楽必易――わたくしの伊福部昭伝(五)/片山杜秀
◆小津安二郎(七)/平山周吉
◆保田與重郎の文学(二十八)/前田英樹
◆小林秀雄(七十二)/大澤信亮
◆地上に星座をつくる/石川直樹
第九十三回・奥能登吹雪
◆見えない音、聴こえない絵/大竹伸朗
第一九二回・なぜ以前
◆プリニウス(七十五)/ヤマザキマリ+とり・みき
■■ 連載小説 ■■
◆聖都創造(七)/天童荒太
◆天使も踏むを畏れるところ(九)/松家仁之
◆曼陀羅華X(十三)/古川日出男
◆全然(十九)/滝口悠生
◆漂流(二十一)/町田 康
◆チェロ湖(二十三)/いしいしんじ
◆ヒロヒト(二十六)/高橋源一郎
◆ビッグ・スヌーズ(三十六)/矢作俊彦
◆荒れ野にて(六十)/重松 清
■■ 本 ■■
◆東 浩紀『ゲンロン戦記』/上田岳弘
◆佐々木敦『それを小説と呼ぶ』/高山羽根子
◆原 武史『「線」の思考――鉄道と宗教と天皇と』/谷崎由依
◆吉田修一『湖の女たち』/中西智佐乃
◆保坂和志『猫がこなくなった』/松原俊太郎
◆戌井昭人『さのよいよい』/湯浅 学
この号の誌面
立ち読み
編集長から
創る人52人の「2020コロナ禍」日記リレー
特集「創る人52人の『2020コロナ禍』日記リレー」をお届けする。
一年以上を費やして準備した、百頁を超える超大型企画だ。文学者を中心に、さまざまな文化領域の「創る人」全五十二人が昨二〇二〇年(計五十二週)の日記を綴った(一人一週間担当のリレー形式)。豪華執筆陣は、この「波」誌面内の次号予告をご覧いただきたい。
企画の発案は二〇一九年の終盤だった。「来年は東京五輪もあるし、いろいろ大きな出来事が起きそう」という理由でスタートしたのだが、まさかこんな一年になるとは! 新型コロナウィルスの、最初は緩やかな、後には爆発的な感染増加(全世界で死者二百万人超)。緊急事態宣言。ステイホームの日々。画面越しの非接触コミュニケーション。新しい生活様式……。
結果、見えない侵略者に包囲されながら生活し、創作を続けた人たちの貴重な生の記録となった。抜群に面白く、「永久保存版」と表紙に銘打った。
編集長・矢野 優
松家仁之「天使も踏むを畏れるところ」 主要参考文献
(この小説は史実に基づいて書かれていますが、登場人物はすべて架空の人物です。)
- 『建設省二十年史』建設省二十年史編集委員会(社団法人建設広報協議会)
- 『現代建築をつくる人々』浜口隆一・村松貞次郎(KK世界書院)
- 『皇居造営 宮殿・桂・伊勢などの思い出』小幡祥一郎
- 『昭和天皇と田島道治と吉田茂 初代宮内庁長官の「日記」と「文書」から』加藤恭子(人文書館)
- 『ワシントンハイツ ―GHQが東京に刻んだ戦後―』秋尾沙戸子(新潮文庫)
- 「工芸ニュース」1949年6月号 商工省工芸指導所(技術資料刊行会)
- 『皇室建築 内匠寮の人と作品』監修 鈴木裕之(建築画報社)
- 『日本の建築 その芸術的本質について I』吉田鉄郎 薬師寺厚訳(東海大学文化選書)
- 『日本の建築 その芸術的本質について II』吉田鉄郎 薬師寺厚訳(東海大学文化選書)
- 『侍従長の遺言 昭和天皇との50年』徳川義寛 聞き書き・解説 岩井克己(朝日新聞社)
- 『日本軍兵士──アジア・太平洋戦争の現実』吉田裕(中公新書)
- 『私のなかの東京』野口冨士男(文藝春秋)
- 『完本 皇居前広場』原武史(文春学藝ライブラリー)
- 『東京都市計画物語』越澤明(ちくま学芸文庫)
- 『関東大震災 大東京圏の揺れを知る』武村雅之(鹿島出版会)
- 『外濠 江戸東京の水回廊』法政大学エコ地域デザイン研究所編(鹿島出版会)
- 『建築の心と技 村松貞次郎対談集――1』(新建築社)
- 『建築をめぐる回想と思索 キサデコールセミナーシリーズ2』聞き手・長谷川堯(新建築社)
- 『硫黄島クロニクル 島民の運命』全国硫黄島島民の会
- 『建築探偵の冒険』藤森照信(ちくま文庫)
- 『昭和天皇実録 第十一』宮内庁(東京書籍)
- 『秩父宮 昭和天皇弟宮の生涯』保阪正康(中公文庫)
- 「新建築 1982年7月臨時増刊 桂離宮」(新建築社)
- 『宮殿をつくる』高尾亮一(求龍堂)
- 『皇居』入江相政(保育社)
- 『入江相政日記 第五巻』入江為年監修(朝日文庫)
- 『侍従とパイプ』入江相政(中公文庫)
- 『こんなに面白い東京国立博物館』新潮社編 東京国立博物館監修
- 『探検! 東京国立博物館』藤森照信・山口晃(淡交社)
- 『カイコの病気とたたかう』鮎沢啓夫(岩波科学の本)
- 『皇后陛下傘寿記念 皇后さまとご養蚕』宮内庁協力(扶桑社)
- 『フランク・ロイド・ライトの帝国ホテル』明石信道 文・実測図面 村井修 写真(建築資料研究社)
- 『日本鉄道旅行地図帳 歴史編成 満洲樺太』監修 今尾恵介・原武史(新潮社)
- 「芸術新潮」2008年8月号「大特集 北京」(新潮社)
- 『完訳紫禁城の黄昏』上・下 R.F.ジョンストン 中山理 訳 渡部昇一 監修(祥伝社)
- 『漱石紀行文集』藤井淑禎 編(岩波文庫)
- 『吉田謙吉が撮った戦前の東アジア 1934年満洲/1939年南支・朝鮮南部』塩沢珠江=著 松重充浩=監修(草思社)
- 『日本鉄道旅行地図帳 歴史編成 朝鮮台湾』監修 今尾恵介・原武史(新潮社)
- 『満洲朝鮮復刻時刻表 附台湾・樺太復刻時刻表』日本鉄道旅行地図帳編集部[編](新潮社)
- 『火と水と木の詩 私はなぜ建築家になったか』吉村順三(新潮社)
- 『日本の近代をデザインした先駆者 生誕150周年記念後藤新平展図録』(財団法人東京市政調査会)
- 「芸術新潮」2006年8月号「全一冊 韓国 未知の美と出会う旅」(新潮社)
- 『図説 満鉄 「満洲」の巨人』西澤泰彦(河出書房新社)
- 『満洲鉄道まぼろし旅行』案内人・川村湊(ネスコ 文藝春秋)
- 『韓国の民家』張 保雄著 佐々木史郎訳(古今書院)
- 『建築の前夜 前川國男論』松隈洋(みすず書房)
- 『前川國男 賊軍の将』宮内嘉久(晶文社)
- 『一建築家の信條』前川國男 宮内嘉久編(晶文社)
- 『日本建築宣言文集』藤井正一郎・山口廣編著(彰国社)
- 『皇居に生きる武蔵野』毎日新聞社社会部写真部編(毎日新聞社)
- 『天皇と侍従長』岸田英夫(朝日文庫)
- 『スウェーデンの建築家』吉田鉄郎(彰国社)
- 「野村東宮大夫の思い出」入江相政(「文藝春秋」1957年10月号)
- 『ドキュメント皇室典範』高尾栄司(幻冬舎新書)
バックナンバー
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雑誌から生まれた本
新潮とは?
文学の最前線はここにある!
人間の想像力を革新し続ける月刊誌。
■「新潮」とはどのような雑誌?
「新潮」は日露戦争の年(1904年)に創刊された、百歳を超える文芸誌です。現役の商業文芸誌としては世界一古いという説があります(ただし第二次大戦中は紙不足のため数号、関東大震災のときは1号だけ休刊)。その歴史の一端は小誌サイト内にある〈表紙と目次で見る「新潮」110年〉でご覧ください。
■革新し続ける文学の遺伝子
もちろん古いことと古臭いことはまったく別です。百余年にわたり、たえず革新を続けてきたことこそが「新潮」の伝統であり、その遺伝子は現編集部にも確実に引き継がれています。ケータイ小説やブログ、あるいは電子配信、電子読書端末まで、いまだかつてない〈環境変動〉がわたしたちの生に及びつつある今、時代精神を繊細に敏感に感じ取った小説家、批評家たちが毎月、原稿用紙にして計1000枚以上(単行本にして数冊分)の最新作を「新潮」を舞台に発信し続けています。
■日本語で表現されたあらゆる言葉=思考のために
デビュー間もない20代の新人からノーベル賞受賞作家までの最新作がひとつの誌面にひしめきあうのが「新潮」の誌面です。また、文芸の同時代の友人である音楽、映画、ダンス、建築、写真、絵画などの領域からも、トップクラスの書き手、アーティストが刺激的な原稿を毎号寄せています。文芸を中心にしっかりと据えながら、日本語で表現されたあらゆる言葉=思考の力を誌面に結集させたい――それが「新潮」という雑誌の願いです。