
彼らはそこに何を見、創造したのか――奇想の世界に惹かれるのは、自分の中にも棲みつく不可思議な存在を感じているからかもしれません。
若冲より鮮烈、蕭白より面妖。
伊藤若冲、曾我蕭白ら近世の「奇想の画家」たちをこの世に知らしめた美術史家・辻惟雄氏が、さいしょに「奇想的」なるものに目覚めたのは、この岩佐又兵衛筆とされる浩瀚な絵巻群との出会いがきっかけであったという。
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妖しい。どの絵も、ねっとりと妖しい。
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ド迫力のダルマにユーモアたっぷりの布袋、そして抽象画のような書。
独学の絵は隙だらけの無技巧だが、描きたいことであふれている。
[伊野孝行/ようこそ、白隠劇場へ 「波」2018年4月号より →全文へ]
白隠はそれまで貴族的だった禅を民衆に広めた人で、我々がよくわからないままに禅だZENだと言ってるのも、ジョン・レノンが「イマジン」を作ったのも、白隠さんのお蔭かもしれないのだ。
[伊野孝行/ようこそ、白隠劇場へ 「波」2018年4月号より →全文へ]
応挙よりウマイ、若冲よりスゴイ、伝説の絵師
決して「奇」に走り過ぎず、押しつけがましくない。
[井浦新/品性と奇想のある画家 「波」2017年8月号より →立ち読みへ]
観る人がスッと絵の中に入ってゆけるような、何か絶妙な柔らかさや品性がある
一体誰のために、何の目的でつくられたもの? そして謎多き画家の素顔は――?
ボスの筆がもっとも冴えわたるのが、「地獄」や「煉獄」そして人間が愚行を繰り広げる「この世」を描くとき。
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商才はなくとも画才はあった! 青物商から絵の道へ転じて大ブレイク
独学なのに異常なまでに高度なテクニック。対象物を巧みにデフォルメする独自の目線。
[担当編集者のひとこと より →全文へ]
絵が奇なら人生もまた奇なり。若冲っていったいナニモノ?
描きたいものを描く人生!
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その自由な精神を育んだ生涯を綴る初めての自伝。
〈芸術家の作品は、出来上がった段階では、片目の入ってない達磨だ。片目のままで長い間放置されているケースもある。それに片目を入れるのが美術史家の役割ではないか〉
[鈴木芳雄/「先生の恩師」の飾らぬ素顔 「波」2014年7月号より →全文へ]
魁偉な武者絵から三枚続の大画面構成の錦絵へ――
気っ風が命の江戸っ子浮世絵師は、
見る者を驚かすのも尋常ではない。
とにかくオールマイティ、しかもどの作品も完成度は並みじゃない。
正統と異端を同時に生きた画家
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意匠作家も顔負け、驚異のデザイン力
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前代未聞のアートブックここに誕生。
かたや辻が若冲・蕭白ら意中の画家をめぐる熱きエッセイをものすれば、こなた村上はそれを受けてたち、新作を描きおろす。
孤高、奇想、天才――そんなガウディ像は果して正しいのか。
たしかに表面的には奇怪に見えるけれども、それは時代のなかで突然変異的に登場したものなんかではない。
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筆一本でどん底から這い上がった叩き上げ画家の尋常ならざる作品世界
【解説】横尾忠則
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芸術の魔界に踏み込んだ画家
世紀末の闇を解き明かす――「エロス」「愛と死」「信仰と秘儀」
世紀末の物語絵は、なんらかの逸話を物語ると同時に作者自身の内部をも映していき、そして物語らぬようになる。