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新潮クレスト・ブックス

新潮クレスト・ブックスとは?

 新潮クレスト・ブックスは、海外の小説、自伝、エッセイなどジャンルを問わず、もっとも優れた豊かな作品を紹介するシリーズです。

〈新潮クレスト・ブックス〉は、世界のあちこちで日々生まれている新鮮で上質な作品の数々を、内容にまさるとも劣らないブックデザインで読者にお届けしたいという願いから、一九九八年に生まれたシリーズです。

 これまでに、『朗読者』『停電の夜に』などのベストセラーをうみだし、カナダのアリステア・マクラウド、ウクライナのアンドレイ・クルコフなど、世界各国の知られざる作家たちを紹介してきました。

〈クレスト・ブックス〉といえば、まずブックデザインが好き、と言ってくださる方がたくさんいらっしゃいます。では、この本の形は、どのようにして生まれたのでしょう。

 特殊紙を採用した表紙
 中身はどんなに重量級でも、持ち重りしない軽くてしなやかな本に——というコンセプトを具体化すべく、編集者と装丁担当者が造本の設計にとりかかったのは、刊行開始の一年ほど前のこと。

 用紙会社や印刷所、製本会社の方々とのやりとりを繰り返しながら、理想の本の形が徐々に見えてきました。そして最終的に、本文用紙にはフィンランドの輸入紙を(これはのちに近い風合いをもつ国産紙に変更)、表紙には独特の手触りとしなやかさをもつ新しい特殊紙を採用。製本も、従来は手作業のため高コストだった仮フランス装の機械化を、独自に開発してもらうことになりました。

 つづいてカバーデザイン。いくら作品内容に自信があっても、読者が手にとってくださらなければ話は始まりません。シリーズではあるものの、一冊一冊は独立した本なのですから、それぞれにもっともふさわしい顔があるはずです。そのため、シリーズデザインとしての統一部分は本の背表紙と裏表紙だけにし、表紙部分は、書き下ろしのイラストあり、丹念に仕上げられた立体作品あり、新進気鋭のフォトグラファーによる写真ありと、それぞれ完全に自由なものとしました。

〈クレスト・ブックス〉は、小説はもちろん、『パリ左岸のピアノ工房』『素数の音楽』などのノンフィクション作品も含まれる、きわめてゆるやかなシリーズです。ただひとつ心がけているのは、ともかく「よい作品」(と担当者は考えるということですが)を厳選すること。そして、編集者でも翻訳者でも、ともかく誰かがほれこんだ作品であること。なんだか売れているらしい、というような理由で〈クレスト・ブックス〉のラインナップに入っている作品はありません。

 さらに、日本では初紹介の作家であること、あるいは紹介されていてもまだ読者にうまく浸透していないことをもうひとつの条件にしています。ジュンパ・ラヒリのように新人の場合もあれば、アリス・マンローやアリステア・マクラウドのように、本国では誰もが知るベテラン作家であることもありますが、ほとんどすべてがこのシリーズでしか出会えない作家たち、掘り出し物の作品なのです。

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