ホーム > Web日本鉄道旅行地図帳 BLOG 悠悠自鉄 > 東北 > 『生死の分水嶺・陸羽東線』(西村京太郎)発売中です
『生死の分水嶺・陸羽東線』(西村京太郎)発売中です

 昨年、当Webでミステリー小説の表紙写真を公募しました。その本が今月刊行されました。公募の際は、作家のお名前を伏せておりましたが、おそらく皆様お察しのように、西村京太郎さんの著書でした。

20140124_01.jpg 陸羽東線の冬の写真というのは、とんでもなく高いハードルでした。陸羽東線には鳴子温泉中山平温泉間の超有名撮影地が知られているものの、普段はあまり注目されない路線ではなかと思います。
 しかも今回の「お題」は冬景色た。これまでも編集部では西村ミステリーの表紙写真の撮影に協力しておりましたが、陸羽東線の冬景色には頭を抱えました。そうした経緯もあり、Web上での公募となりました。
 採用させていただきましたのは、岩手県にお住まいの高橋弘喜さんの写真です。しっかりとした構図の写真を何枚もWebにアップしていただきましたが、弊社装幀部担当者が選んだ写真は、キハ100が雪でほとんど見えない写真でした。「生死の分水嶺」のイメージにぴったり、ということですね。編集部で撮影したらこうはいかなかったでしょう。やはり勝手知った人が撮影するのが一番です。
 社内の撮り鉄2人は、この写真を見て「車両にピンがきていますね」と私とはまったく違ったところを見ていました。雪が舞っていると、手前の雪にピントが合ってしまうことがしばしばあります。私はたいして気にしませんが、撮り鉄はそうではないようです。
 高橋さんに伺うと、連写ではなく、撮影した日は風雪が強くてオートフォーカスが役に立たず、マニュアルフォーカスで「1点勝負」だったそうです。キハ100撮影にそこまでするかという声が聞こえてきそうですが、こういう心構えの積み重ねはとても重要です。
 表紙にはこのようなエピソードがあります。西村ファンの方はもうお買い求めいただいているかと思いますが、まだの方は是非ご一読ください。
 先ほど高橋さんから写真をお送りいただきました。舞台となっている陸羽東線を走る列車のなかで、『生死の分水嶺・陸羽東線』の書影を撮影したものです。今日はお天気も良いようで。
20140124_02.jpg▲撮影:高橋弘喜氏

編集部 田中比呂之(ひろし)

2014年01月24日   東北   タグ : 西村京太郎, 陸羽東線

PAGE TOP