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歌志内線の気になる駅名

 歌志内線は北海道でも、いや全国でもかなり早く開通した路線です。歌志内の石炭を運び出すため、明治24年7月に開通しました。開通時には砂川歌志内間に駅はなく、5年後に神威が開業。残りの4駅は戦後に開業しました。砂川方から焼山文殊西歌神威歌神歌志内の順番に駅が並んでします。どれもいわくありげです。

 時刻表に親しみ始めた中学生の頃から、変な駅名が並んでいるな、と思っていましたが、ついに乗らずじまい。JR化後の翌昭和63年に廃止になりました。線名となった歌志内の語源を『北海道 駅名の起源』でみると、「オタ・ウシ・ナイ」(砂原の多い川)というアイヌ語が語源で、これの音訳だそうです。で、解説の文末に、「砂川」の項参照、と書いてあります。それで砂川を見て、ちょっと驚いたのですが、語源が同じでした。歌志内が音訳なのに対し、砂川は意訳なんだそうです。この漢字名を決める「匙加減」は誰がやったのか、とても興味が湧きますね。utashinai.jpg
歌志内の隣の「歌神」は、歌の道に進みたい人に御利益がありそうな「ありがたさ」が込められているようにも思えますが、歌志内と神威の間に作ったので、こういう駅名になったと『北海道 駅名の起源』には書いてあります。両側の駅名の1字ずつをとって駅名にするというパターンは珍しいのではないかと思います。
 「西歌」は歌志内の西にあるからこういう駅名になったそうですが、間に2駅もあるのに、この駅名をつ
投稿:小心火車さん             けるところは、よほど命名に困ったのではないかと推測されます。「文殊」の漢字からは「3人寄れば......」を想起しますが、果たしてそういう逸話がこの駅の源となっているようです。明治28年に発見された炭鉱を3人が共同経営をしたことによるそうです。面白い起源ですが、素直に受け取れないところもあります。
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▲撮影:RGG(2点とも) 
 砂川からひとつめの「焼山」は、歌志内線では一番最後に出来た駅です。『北海道 駅名の起源』からそのまま引用してみましょう。

「この地域はかつて蒸気機関車時代、機関車の火の粉のためしばしば山火が発生したところで、通称「焼山」と呼ばれたためその名を駅名としたものである」

 これ本当でしょうか。地名ならともかく、鉄道の駅名にはもっともふさわしくない語源ですね。

 編集部 田中比呂之(ひろし)

2013年06月20日   北海道   タグ : 歌志内線, 駅名

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