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東急東横線元住吉駅追突事故

 15日未明、東急東横線元住吉駅構内で追突事故が起きました。東横線利用者としては看過できない事故です。私はこの日、追突した電車の約40分前の電車に乗って帰宅しました。身の危険を感じましたので、号外ブログを書くことにしました。

 大雪の影響で首都圏の各路線はダイヤが大幅に乱れていました。私が23時頃東横線渋谷駅で電車に乗るときは、列車案内の電光掲示に表示はありませんでした。ダイヤが乱れているときは、こういうことはあります。
 15分から20分ぐらい待って、元町・中華街行きの通勤特急に乗車。日中から雪が降っていたので、早めに帰宅した人が多かったのでしょう、電車はいつもの金曜日とは違って空いていました。もっとも渋谷では座れませんでしたが。
 渋谷を発車してからはいつもとそれほど速度が変わるわけでもなく、ちょうど0時ぐらいに帰宅。追突事故を知ったのは、冬季オリンピック・フィギアスケート中継の間に入ったニュースでした。羽生の金メダルをしっかり見て寝ました。
 遅い午前中に起きて事故関連のニュースを読みましたが、情報は混乱しているようで、何が原因なのかまだよくわかりません。この時点で確実なことを整理してみます。

元住吉駅2番ホームに元町・中華街行き電車(横浜高速鉄道Y516編成)が、約20mオーバーランして停車中だった(約10mという報道もある)。ドアは開いていない。
②そこに後続の電車(5055編成)が入線して追突。1両目と2両目が脱線した。
③追突した電車はそれほどスピードが出ていなかったらしい。
④先行の電車に約80人、追突した電車に約60人の乗客が乗車していた。

 両電車の乗客のうち、19人が病院で手当を受けそうですが、いずれも軽傷ということでした。ダイヤが乱れていたので断定はできませんが、通常であれば最終電車の時間帯です。大雪で帰宅が早かったといっても、乗客が80人と60人というのは少ないですね。
 報道写真を見ると、追突した5055編成の先頭から2両目の車両(5755)が1両目の車両(5855)に激しくめり込んでいます。2両目の5755はモーター車だと思いますが、そのことと関係があるのでしょうか。
 一番気になったのは、閉塞されているところに、後続の電車が入ってきて、ぶつかったことです。これでは閉塞の意味がない。気象条件や故障も想定内のこととしなければ、安心して電車に乗れません。
 私が現場に行ったからといって、どうにもなりませんが、どうしても見ておきたくて午後から元住吉に出かけました。この15日は朝から渋谷〜菊名間が運休。横浜から横須賀線で武蔵小杉へ行き、そこから雪道を元住吉まで歩きました。前から目をつけていた駅前ハンバーガー屋3階にあがり、運良く窓際の絶好のポジションを確保。同好らしき人はいません。
 事故車両の渋谷側の何両か(後で4両と判明)がすでに切り離されて、回送されたのか、ホーム付近に中間車の妻面が見えていました。この景色を40分ぐらい眺めていると、渋谷側から電車が来ました。目黒線用の5080系(5089編成)です。ゆっくり近づき長い時間をかけて連結作業を行っていました。動画を撮りましたので、ご覧ください。



 帰宅してもう一度関連ニュースを探すと、「日本経済新聞」のWeb版に「ブレーキ力低下か」という見出しの記事が出ていました。東急電鉄が15日に国土交通省で記者会見をしたことに基づいた記事です。記事によると追突した電車は、元住吉駅から約600m手前を時速80kmで走行中に列車指令から停止するように指示を受け「非常ブレーキ」をかけたが、時速約30km〜40kmで衝突したということです。
 600mという距離は、鉄道ファンであれば知っている人も多いと思いますが、JRの列車の最高速度130km/hは、ブレーキ距離600mから算定されています。つまり急ブレーキをかけて600mで停止できる最高速度が130km/hということですね。
 大雪とはいえ数分前に追突された電車が通過した線路です。条件は「通常」ではありませんが、約600mの距離を80kmから急ブレーキをかけて停車できなかったとすると、利用者としては心配です。
 帰路はたいてい前から2両目の妻面の座席に座るか立っている私としては、本当に心配です。明日からは3両目にしようかと思っています。

編集部 田中比呂之(ひろし)

2014年02月16日   関東   タグ : 号外, 東急東横線

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