ホーム > Web日本鉄道旅行地図帳 BLOG 悠悠自鉄 > 北海道 > 駅名の起源 北海道の廃止駅
駅名の起源 北海道の廃止駅

 駅名に関する書籍は、これまで数え切れないほど出版されています。地名や姓名などとともに、いつの時代でも売れ筋であることがわかります。北海道の路線と駅について、簡潔にわかりやすく編集された書籍を最近手にしました。『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探求』(富士コンテム)というB5判の書籍です。平成16年の発行なので、10年近く前の刊行です。

―――「国鉄時代」には昭和4年(1929)から同48年までに5回(10年に1回程度)も「駅名の起源」が発行され、手軽に駅名の由来を調べることが出来たのですが、その後の30年間、国鉄、JRからこの種の本は発行されていません。

 筆者の太田幸夫さんはこの本の「はじめに」で上記のように書かれています。さらにこの本を書こうと決断してから1年で刊行まで漕ぎ着けているのですから、その情熱はただごとではありません。
 北海道にはアイヌ語が語源の地名・駅名が多いことは知られています。ここではアイヌ語以外の起源をもつ駅名をいくつか本書から紹介させていただきます。いずれも以前から気になっていた駅名です。

万字線 万字駅
―――万字炭鉱を経営した朝吹家の家紋「卍」にちなんでこの地名が生じ、駅名も「万字」とした。

渚滑線 奥東駅
―――紋別市の一番東、滝ノ上町に接しているので、この名をつけたと思われる。

岩内線 前田駅
―――明治16年旧加賀藩主前田利嗣が、その藩士79戸をここに移して開拓をはかったところで、明治18年分村をするときに藩主の姓「前田」をとって地区名とし、駅名もこれによった。

胆振線 京極駅
―――明治30年に旧讃岐藩主・京極高徳が未開地の貸し付けを受けて、京極農場を開いたので「京極」と名づけられた。

瀬棚線 花石駅
―――この地方にはメノウが多く算出するので、その石の美しさを花にたとえて「花石」と名づけた。

瀬棚線 神丘駅
―――「神のいる丘」の意味から名づけられた。神丘地区には「イマヌエル」と名づけられたキリスト教徒の集団地区があったのが起源である。

歌志内線 歌神駅
―――「歌志内」と「神威」の中間にあるので、その両方をとって「歌神」と名づけた。

 切りがないので、これぐらいにしておきます。歌志内線の6駅はみな気になる駅名でした。残念ながら、歌志内線は乗ることができませんでした。

編集部 田中比呂之(ひろし)

2013年06月04日   北海道   タグ : 万字線, 岩内線, 歌志内線, 渚骨線, 瀬棚線, 胆振線

PAGE TOP