鉄道スタンプの起源

 駅スタンプの嚆矢は、昭和6年の福井駅とこのブログで書きました。福井駅長考案のものだということです。では鉄道スタンプの起源となると、いったいいつのことになるのでしょうか。6月2日に「日光牛車鉄道」さんが青函航路のスタンプを投稿されています。これは昭和4年の「北海道樺太視察旅行」なるツアーの栞に押印された津軽丸のスタンプです。旅の記念にスタンプを押すという行為は、昭和6年以前からあったという証明ですね。

 「日光牛車鉄道」さんはもうひとつ津軽丸のスタンプ(昭和8年)も投稿されています。また「tt-museum」さんは昭和9年の松前丸のスタンプを投稿されています。絵柄は同じです。いずれも団体旅行に参加した人が押したと推測されるスタンプです。昭和初期の北海道は、個人で旅行するにはハードルの高いところだったのでしょう。

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▲上 1929/8/4に押印された津軽丸のスタンプ(投稿:日光牛車鉄道さん) 
 左 1934/8/21に押印された松前丸のスタンプ(投稿:tt-museamさん) 
 右 1933/6/10に押印された津軽丸のスタンプ(投稿:日光牛車鉄道さん)


 さて、「日光牛車鉄道」さんの「国鉄スタンプの始まりは」という問いかけに、なんとかお答えしたいのですが、実は手がかりすら掴んでいません。
 今のところ駅スタンプで昭和6年以前の日付が入ったものを見たことはありませんが、駅以外の鉄道スタンプであれば、いくつか見たことがあります。ネットなどで検索すると出てきます。山陽鉄道や九州鉄道が国有化される際に作ったと思われる解散記念絵葉書にスタンプが押されています。これがどういう性格のスタンプだったのかはわかりません。
 これは今後の課題にさせてください。

編集部 田中比呂之(ひろし)  

2013年06月05日   北海道   タグ : スタンプ

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