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人名と駅名 同僚の名前と駅名

 昨日に続き、人名と駅名について書きます。昨日は世界的歴史的有名人「成吉思汗」駅について書きました。特定の個人の名前がついた駅名は、私が住んでいる神奈川県にもいくつかあります。  鶴見線浅野、京急大師線の鈴木町などが個人の名前が由来で、鶴見線の安善は、安田財閥の創業者安田善次郎から2文字を抜き出した変種ですね。

 さて人名と駅名はどのくらいの確率で一致するのでしょうか。日本人の姓は、33万種類と聞いたことがあります。駅数は廃駅を含めても2万から3万駅ぐらいでしょうか。バス停を含めるともう少し増えるでしょう。この数の比較から大胆に類推すると10人にひとりぐらいは、自分と同じ駅名があることになりますが、どうでしょうか。会社の同僚の名前で調べてみましょう。

 まず自分自身から始めましょう。田中は日本でも最上位の数を誇る名字ですが、現役の駅では旧信越本線、現在のしなの鉄道にひとつあるだけです。明治21年の開業です。信越本線、しなの鉄道には何度も乗車して気にはなっていますが、未だに降りたことがありません。他に和歌山電鐵に「田中口」(大正13年開業)、長野電鉄に「湯田中」(昭和2年開業)があります。suzuki.jpg
 私の隣には川端が座っています。 石勝線 川端がありますね。明治26年開業の古い駅です。高校生の時に1度降りたことがあります。高徳線に阿波川端(昭和2年開業)もあります。あとから出来た駅なので旧国名がついています。福岡市営地下鉄には中洲川端(昭和57年開業)があります。廃駅では、和歌山線大和二見から分かれていた貨物線の終点が川端(貨)で、昭和57年に廃止になっています。上田丸子電鉄西丸子線にもありました(昭和38年廃止)。

 川端の隣は郡司がいますが、残念ながら駅はありません。その隣の和久田、森重も駅はありません。

 隣の島に行きます。金川は津山線に駅があります(明治31年開業)。明治5年に新橋~横浜間が開業したとき、神奈川という駅がありましたが、「金川」と表記することもあったようです。隣は葛岡仙山線にありますね。平成3年開業の比較的新しい駅です。その隣は大久保です。この「大久保」は素のままの駅が4つあります。これはかなり珍しいのではないかと思います。後から開業した駅は、旧国名を頭につける原則からはずれているのです。

 山陽本線(明治21年)、中央本線(明治28年)、奥羽本線(明治35年)、近鉄奈良線(昭和3年)に「大久保」があります。この4つに、新大久保、京成大久保、上総大久保、美濃大久保(廃止)もあります。ookubo.JPG 現役だけ7つの大久保駅が存在します。これは「浦和一族」に匹敵しますね。(「浦和は7つの駅がある」という「狙い撃ち」の替え歌がある、と同僚の古川が歌ってくれました)。因みに、 古川陸羽東線(大正2年開業)・東北新幹線の駅ですね。高山線に飛騨古川(昭和9年開業)もあります。

 最後は新人の「出来」、珍しい名前ですね。しかし駅はありません。これで田中、川端、郡司、和久田、森重、金川、葛岡、大久保、出来、古川の10人を俎上に乗せました。10人のうち6人の名前が駅名として存在しています。10人にひとりではありませんね。
 だからどうした、と言われると返答しずらいのですが、少なくとも、しなの鉄道に久しぶりに乗る理由が見つかりましたので、田中駅で駅名標と一緒に写真を撮ってこようと思います。

 編集部 田中比呂之(ひろし)

2013年06月26日     タグ : 駅名の話

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