ホーム > Web日本鉄道旅行地図帳 BLOG 悠悠自鉄 > 情報のない旅 ドイツ東フリージア諸島
情報のない旅 ドイツ東フリージア諸島

 昨日は情報のない旅のことを書きましたが、それに近い鉄道の旅をしたことがあります。国内ではなく、ドイツでのことです。ドイツの北にある海、北海に浮かぶ東フリージア諸島には4つの島に鉄道があります。この島々を訪れたのは2004年夏のことでした。

 訪ねたのはボルクム島、ランゲオーク島、ヴァンゲローゲ島の3つの島でした。3つともほとんど起伏がない島で、高波が来ると沈んでしまうような島でした。どの島の鉄道も印象的でしたが、中でもヴァンゲローゲ島の鉄道は荒涼とした景色だったこともあり、また一番普通鉄道に近いこともあり、強く印象に残っています。
 本土側のハーレという町からフェリーで渡ると、桟橋に列車が停車していました。フェリーに乗っていた乗客のほぼ全員が列車に乗り込みました。町から来る列車を待って発車のようです。湿原の中を列車がやってきました。シャッターを何度も切りました。私が乗る列車にはまだ機関車がついていないので、のんびり構えていました。
7.jpg
町から桟橋に到着する列車。鉄道員が転轍機を操作することろ。
 すると町からの列車が到着してしばらくすると列車が動き始めました。なんと最後尾の機関車が推進運転を始めたのです。驚いて飛び乗りました。あとで気づきましたが、どの列車も港側に機関車が着いていて、町へ行くときは推進運転になります。港から町まで4キロほど。列車は起伏のほとんどない湿地帯をゆっくりと走ります。30.jpg
貨物列車も時々やってくる
 どんな列車が走っているのかほとんど知らないまま、島に踏み入れ、1泊して撮影を楽しみました。時刻表を手に入れようとしましたが、果たせず、行き当たりばったりで撮影しましたが、こういう撮影旅行も楽しいですね。ちなみにこの島の鉄道はDB(ドイツ鉄道)の直営でした。なので持っていたドイツパスが使えました。そんなことも知らずに訪ねたのでした。15.jpg
うろうろしているうちに、支線を発見。しばらくして推進運転の列車が来た。

 編集部 田中比呂之(ひろし)

2013年07月30日  

PAGE TOP