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佐賀線筑後川橋梁に妄想を抱く

 九州取材の2日目は、猛湿気の中、佐賀から佐賀線の廃線跡に沿って南下しました。佐賀線は佐賀と瀬高を結ぶ路線で、昭和62年3月に廃止になりました。佐賀県と福岡県の県境に流れる筑後川には、佐賀線の名を不滅にしている、昇開橋として有名な筑後川橋梁があります。線路はありませんが、遊歩道として整備されていて、今も渡ることができます。

 橋にそれほど興味があるわけではないので、この橋をわざわざ見に来ることはありませんでした。佐賀線が現役の頃も、乗車計画を立てたことはなかったと思います。しかし、こうして橋のたもとに立ってみると、やはりこの橋を列車に乗って渡ってみたかったという思いがこみ上げてきました。
 ちょうどこの橋に到着したとき、降り始めた雨はやがて土砂降りになりました。しばらく近くの食料品店で雨宿りをしました。今年は各地でこのような局地的な雨が降ります。
 橋の上流側に中州があり、そこにホテルが見えます。そこへ行ってみると、橋を真横から見る位置に立つことができます。まるでこの橋を撮影するためのお立ち台です。高さもちょうど良い感じ。何よりもこの橋の佇まいが素晴らしい。この橋は重要文化財に指定されています。
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 対岸は大川市です。家具で有名な町ですね。佐賀県側と打って変わって、人家が密集して大きな町だということがわかります。筑後川の河口にあって、栄えた町で、大きな家もたくさんありました。ただし河川交通の衰退と運命を共にした感じがありありと感じられます。
 戦前には大川鉄道、三潴鉄道、大川鉄道軌道線などがここに集まっていましたが、戦後まで残ったのは大川鉄道を買収した西鉄大川線と国鉄佐賀線だけで、その西鉄も昭和41年に撤退しました。佐賀線は昭和62年まで残りました。

 今年秋から運行する「ななつ星in九州」には、3泊4日と1泊2日の2つのツアーがあります。1泊2日のツアーは、博多→長崎→早岐→鳥栖→熊本→大分→久留米→博多のコースです。もし佐賀線が残っていたら、鳥栖に寄らず、佐賀線経由でこの橋を渡ることもできました。
 また今のJR九州なら、昇開橋を目玉に観光列車を走らせたのではないか。8620が牽引する快速「昇開橋」......、筑後川橋梁をみて、妄想は限りなく広がりました。

 編集部 田中比呂之(ひろし)

 追伸 一昨日、 「一日一押」の8月テーマについてこのブログで書いたところ、「小心火車」さんが東北の祭関連のスタンプをたくさんアップしてくれました。こんなにあるんですね。ありがとうございました。参考にさせていただきます。

2013年08月02日   九州・沖縄

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