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東武「鉄道」と東急「電鉄」

 東急東横線と営団日比谷線が相互乗り入れを始めた頃、日吉駅から奥に入った下田町というところに住んでいました。このブログでも書きましたが、小学校は円形校舎でした。それはともかく、日比谷線の電車は日吉まで乗り入れてきて、引き上げ線にしばらく停まったのち、また中目黒方面に出ていきました。行き先に「北千住」と書いてあるので、東京の「向こうの方」にそういう駅があることを教えてくれました。

 時々親に連れられて渋谷に出かけるとき、中目黒で必ず日比谷線のホームを見ていました。そこには日比谷線の波板ステンレス車ではなく、ベージュと朱色に塗り分けられたなんとも言えない配色の電車が停まっていることがありました。それが東武鉄道の車両で、行き先に「竹の塚」とか「北春日部」と書いてあり、北千住の他にそういう駅がどこかにあるということをやはり教えてくれました。
 電車の絵本で、「けごん」や「きぬ」は知っていましたが、中目黒で見るベージュと朱色の電車と同じ線路を走っているとは想像もつきませんでした。私鉄に特急「こだま」のような電車が走っていること自体不思議でした。
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 さらに中学生になって、鉄道誌や友人の話から、東武鉄道が蒸気機関車を持っていて、貨物輸送までやっているということ知り、得体の知れない鉄道だ、と思った記憶があります。「電鉄育ち」の鉄道ファンである私には、東武「鉄道」というのは、私鉄でありながら国鉄に近い私鉄という印象でした。
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 それは実際に東武電車に乗ってみて、ますますそう思うようになりました。羽生や館林、それに太田などは、駅舎やホームが「国鉄」でした。構内が広いのは貨物を扱うからでしょう。私鉄のように乗客しか扱わなければ、構内を広くする必要はありません。私鉄の駅構内はせせこましいのですが、東武はおおらかというか、広々とした駅が多い印象です。もし貨物輸送をしていなければ、スカイツリーが業平橋に建つことはなかったかもしれません。skytree.jpg
 本日夕方から、東武伊勢崎線・日光線沿線が「開業」します。このサイトで大手私鉄初登場となります。「鉄道系」私鉄として長い伝統があり、また近年変貌著しい東武鉄道の写真やコレクションを楽しみにしたいと思います。ご投稿よろしくお願い致します。

編集部 田中比呂之(ひろし)

2013年08月20日   関東   タグ : 東武鉄道

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