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「あけぼの」廃止のニュースとブルトレ最終日

 特急寝台「あけぼの」がなくなるそうです。宮城県の県紙「河北新報」が関係者の話として報じて、何紙かが後追いをしていました。「あさかぜ」がブルートレイン化されてから50年以上、ファンから常に注目されてきた特急寝台用客車です。それは私の人生と期間がほぼ重なる年月です。

 昨日偶然「あけぼの」に出会いました。大鰐温泉駅で大雨に見舞われて、弘南鉄道大鰐線の撮影を諦めようとしていた時でした。駅の時刻表で「あけぼの」がもうすぐ来ることがわかり、とりあえず撮影しておこうかと思いました。
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 撮影しながらブルートレインは、いつも偶然見るものだったなということを思い出していました。それは横浜だったり、大宮だったり、時には西鹿児島だったりしました。騒がしく、華々しく到着して発車していく列車が、私の中のブルートレインでした。乗車経験は2度しかありません。1度は友人が立てた計画で「出雲」に、もう1度は取材で「あけぼの」に乗りました。上野青森間を何度も夜行に乗っていますが、何故か電車寝台か夜行急行を選んで乗っています。
 さて前述の「河北新報」は「あけぼの」が来年3月改正で廃止されることだけを伝えていますが、後追いの各紙は北海道新幹線の開通に伴って「北斗星」や「カシオペア」の廃止に触れています。「あけぼの」が平成26年春、「北斗星」「カシオペア」は平成27年度中という書き方をしています。
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 北海道新幹線の函館開業は平成28年3月の予定ですから、この時の改正で「北斗星」と「カシオペア」がなくなるというのは、「そうだろうな」と鉄道ファンなら思うところです。
 しかし、と思う人もいるでしょう。私は「しかし」と思わなかった口ですが、ある人に指摘されて「なるほど」と思ったのです。青函トンネル区間で新幹線の試運転を始めたら両寝台車だけでなく、「白鳥」も走れないのではないか。そう新幹線は25000ボルト、在来線は20000ボルトです。試運転期間の取り方によっては、例えば平成27年の春頃ということもありえるということですね。JR貨物は両電圧に対応するEH800型電気機関車を作りましたね。試運転中はこの機関車を借りて運行するのでしょうか。さらに789系「白鳥」もEH800に牽引してもらうのでしょうか。単線試運転の可能性もありますが、こちらの方が重要な気がしないでもないですが。
 過日、この欄で触れましたが、またあの「横浜駅の怒号」が聞こえてきそうです。「北斗星」の最終列車のことを考えるだけで、恐怖を覚えます。

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編集部 田中比呂之(ひろし)

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