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「東北ローカル線パス」で紅葉を満喫する

 JR東日本の広報誌に出てくるようなタイトルをつけましたが、先週末東北の取材に行った折、はじめて「東北ローカル線パス」を使いました。切符の存在は前から知っていましたが、JRだけの切符かと思いきや、私鉄も乗り放題なんですね。雪が降る前に弘南鉄道全駅の撮影をするにはちょうどよい切符です。(「大人の休日倶楽部」会員割引で若い人たちより安い値段です)。

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 盛岡までの往復乗車券と組み合わせました。事前に渋谷駅でこの切符を買おうとしたのですが、これは東北でしか売っていませんでした。盛岡駅の自動券売機で購入し、最初の取材地である宮古往復に使用し、盛岡に戻って新幹線で新青森へ。青森で泊まって、早朝弘前に向かいました。
 小雨の予報でしたが、しっかり降っています。しかも次第に雨足が強くなっています。弘前で躊躇したあと予定通り大鰐温泉に向かいました。大鰐温泉から弘南鉄道大鰐線の撮影をしようと思っていたのですが、大雨に風も出てきて撮影どころではありません。しばらく大鰐温泉駅で右往左往しながら、天候の変化を期待しましたが、風はますます強くなるばかりです。
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 9時3分発の「あけぼの」が14分遅れて到着するのを撮影してから、大館へ向かいました。大館で1時間待って、秋田行きの普通に乗り換え。その間に「鶏めし」を買い、本物の秋田犬を見ました。駅前広場には秋田犬の銅像があります。秋田行きに乗って鷹ノ巣で下車。秋田内陸縦貫鉄道に乗り換えます。雨は小雨になりました。
 秋田縦貫の駅舎に行くと、結構たくさんの人が改札に並んでいました。これではゆっくり「鶏めし」を食べられないかなと思っていたのですが、気動車に乗り込んでみると真ん中のボックスが空いていました。そこに座ってみると、シートが濡れています。窓側がかなり濡れているように感じたので通路側に座りましたが、それでも落ち着きません。列車が動き出してから、進行方向と反対向きに座りました。
 しばらく車窓を見ていて、ふと網棚を見ると水滴が今にも落ちそうになっていました。雨漏りですね。弁当を入れてきたポリ袋を水滴が落ちるあたりに広げました。ときどきポタッという音がします。(車両番号はAN8809です)。
 秋田内陸縦貫鉄道には、3度目の乗車です。前の2度の乗車では退屈だった印象しか残っていなかったのですが、今回は紅葉の見頃に当たってほぼ全線車窓に釘付けになっていました。旅の印象は、季節、天候、(そして同好者がいればその同好者)に左右されるのだということをあらためて認識しました。そして珍しく車窓から見える紅葉に向かって何度もシャッターを切りました。
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 阿仁合を過ぎて萱草~笑内間にある大又川橋梁上で列車は徐行しました。乗客は窓を開けて撮影をしていました。私も窓を開けて渓谷のような川と紅葉の山を何度も撮影。その1枚をご紹介しておきます。
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 角館からは「スーパーこまち」に乗って帰ろうと思いましたが、満員でした。旅の終わりにE6系と、思っていたのですが、それは叶いませんでした。弘南鉄道の撮影もできませんでしたが、秋田内陸縦貫鉄道沿線の紅葉を見ることができて、ちょっと得をした気分でE3系「こまち」に乗り込みました。

編集部 田中比呂之(ひろし)

2013年11月15日   東北

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