ホーム > Web日本鉄道旅行地図帳 BLOG 悠悠自鉄 > 東京 > 東京の電車交通案内(続)
東京の電車交通案内(続)

20131217_01.jpeg 昨日につづき『省線及び市内外電車交通案内』(東京鉄道局)をご紹介します。まず書影を紹介します。昨日うっかり忘れてしまいました。縦150mm、横75mm 、厚さ10mmです。

20131217_02.jpeg「電車の終着駅名札」という項目まで昨日ご紹介しましたが、その次の項目は「電車の行先標示札」です。このデザインに見覚えのある人がいると思います。○や△の中に行き先が書かれていた前サボは、少なくとも私の中学高校の頃はよく見かけたのですが、横浜線や南武線などではなかったかと思います。どれを見ても一定の法則があるとはその時思いませんでしたが、ここに掲載されている説明を読むと法則があったようですね。
 次は「電車環状線の順路」という項目です。この項目名では何を知らせようとしているかわかりません。図を見ると、山手線や中央線神田~千駄ヶ谷間の駅に行くのに、どこで乗り換えて、内回り・外回りのどちらに乗ればいいのかということですね。これは今でも迷うことがしばしばあります。もっとも今は地下鉄があるので、ショートカットできる場合もありますから、実はなおややこしいのですが。
20131217_03.jpg
 それにしても図ページの最後に「詳細は順路図参照」とかいてありますが、この「省線電車環状線順路図」は相当難解です。実は紹介しながらも、よくわかっていません。これを理解するまでに遠回りしても目的駅についてしましそうです。
20131217_04.jpeg  もうひとつわからない項目を紹介します。「電車の客扱に従事する駅員及車掌の配置」という項目です。説明を引用してみます。

「乗降場に於ける客扱は駅員及乗務車掌が協力してなすものである。而して僅少な停車時間内に、その取扱をなすのであるから、駅員と車掌とが同一場所を重複せざる様、予め車結車数に応じ各々受持の車両を左の通り定めてある」

 客扱とは「ドア扱い」のことでしょうか。だとすると大変なことをしていたんだなと思います。下にその図を示しますが、これを電車ごと、駅ごとにドア扱いをやっていたとは想像もつきません。私の勘違いであればご教示ください。
20131217_05.jpg
 この時代からすると現在はいろいろなことが、極限まで自動化されています。それだけ人間が必要なくなったとも言えます。東京メトロ副都心線の10両編成の電車には、運転士1人しか乗務していません。改札口には駅員がいません。景気が上向いても、雇用が改善されないのは、実はこのあたりにヒントがあるのではないかと思ったりします。
 鉄道はいろいろなことを教えてくれます。

編集部 田中比呂之(ひろし)

2013年12月17日   東京

PAGE TOP