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吉田初三郎が描いた横浜

 編集部に吉田初三郎画伯が描いた横浜の絵葉書が5葉あります。これも前にご紹介しました「古宮コレクション」です。この絵葉書の絵柄は鉄道とは関係がないので、なかなか紹介する機会がありません。

 吉田初三郎は鳥瞰図の大家として有名ですが、絵葉書もたくさん描いているようです。ここに紹介する絵葉書が珍しいものかどうかは知りません。それでも鉄道に関連づけてご紹介するつもりで準備していたのですが、途中で勘違いに気づき紹介を断念しようと思いました。しかしこの機会を逃すと紹介できなくなるので、すみません、お付き合い下さい。
 横浜で行われた博覧会といえば、市長が赤字に恐れをなして逃げ出した今世紀の開港150周年の博覧会が最近のできごとですが、勘違いはもちろんそれではなく、戦後すぐの昭和24年開催の「日本貿易博覧会」と昭和10年開催の「横浜大博覧会」とを同一のものと思っていたのです。
 どちらも復興がテーマですが、昭和24年は戦災が、昭和10年は関東大震災からの復興がテーマでした。てっきり戦後の昭和24年の博覧会に関連した絵葉書だと思って調べ始めて、勘違いに気づきました。この昭和24年の博覧会は、市内の野毛地区と神奈川地区のふたつの会場があり、神奈川地区会場のために東急東横線東白楽〜反町間にあった新太田町駅(昭和21年廃止)を「博覧会場前」として復活させて、3ヶ月間だけ営業したのです。
 この「博覧会場前」駅を語りつつ、初三郎の絵葉書をご紹介しようと思ったというわけです。ところがこの絵葉書は昭和10年の「横浜大博覧会」のために描かれた絵葉書でした。
 表紙というか外袋と5葉の絵葉書を紹介します。このセットが5葉かどうかはわかりません。初三郎の鳥瞰図は強調の方法がユーモラスで大好きなのですが、絵葉書はそのユーモアを発揮するスペースがないのか、全体におとなしい印象がありますね。
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追伸 KINU様 東伏見のアイスアリーナの記念切符、楽しく拝見しました。MEMO欄では言及されていませんでしたが、この切符の発売日が8月10日ということに驚きました。スケートリンクを真夏にオープンしたんですね。この会社のオーナーは、海の横にプールを造った人ですから、真夏にスケートリンクをオープンしても不思議はありませんが、それでも驚きです。ここから先はおそらく都市伝説の類いだと思いますが、東伏見アリーナの建設は、オーナーがいつでもアイスホッケーの試合を見たいからだと聞いたことがあります。それで西武と国土という2つのチームを持っていたというのです。このまことしやかな話は私のお気に入りです。

編集部 田中比呂之(ひろし)

2013年12月25日   関東   タグ : 吉田初三郎

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