ホーム > Web日本鉄道旅行地図帳 BLOG 悠悠自鉄 > 本の話 > 長浜の地域情報誌『みーな』の鉄道特集を読みました
長浜の地域情報誌『みーな』の鉄道特集を読みました

 昨日夜から、新機能「指定席」の運用が始まりました。会員の方はもちろんのこと、まだご入会いただけていない方々も是非一度覗いてみてください。しばらく休眠されている会員の方も「指定席」に座ってみてください。どうぞお楽しみください。

20140219_01.jpg ここしばらくWebの新機能について紹介してまいりましたので、今日は先日何故か私の手元に届いた長浜で発行されている地域情報誌『みーな』を紹介します。私は長浜とはなんの繋がりもないのですが、封を切ってみると表紙に「北陸本線ものがたり 長浜−敦賀間の130年」という見出しが目に入りました。まさか私が鉄道ファンと知って送られてきたというわけではないでしょう。
 経緯はともかくページをめくってみると、しっかりとした鉄道特集です。写真もたくさん使われていて、読みやすいレイアウトになっています。その写真はやはり地元ならでは、貴重な写真が次々に出てきます。長浜駅の歴代駅舎も写真で紹介されています。こういう貴重写真をこのWebで紹介する方法を模索しています。
 長浜~敦賀間は歴史も古く、線路の変更や、交直デットセクションがあったりと鉄道ファンにはよく知られているところでもあります。私はこの区間には何度も乗っていますが、下車の履歴を思い出してみると、余呉と長浜に1度ずつ降りたことがあります。その時は余呉湖を徒歩で1周して、十一面観音像も見て、長浜を散策しました。柳ヶ瀬線の跡を歩いてみたいと思っていますが、いまだに果たしていません。
 その柳ヶ瀬線についてもかなり詳しく紹介されています。地域誌ならではの記事を少しだけご紹介することにします。「わたしの北陸線 思い出コメント集」というページがあり、敦賀から長浜まで旧線経由で地元の人たちの思い出が駅ごとに短くまとめられています。

 刀根駅。
「小学校の遠足でスイッチバックを初体験。車内放送もあって、車内は歓声に包まれました」
「当時、刀根の集落は50軒ほどありましたけど、そこに23人の国鉄マンがいましたんや」
「柳ヶ瀬トンネルには排煙所があって、刀根から来る汽車の煙を扇風機みたいなので吐き出していましたね」

中ノ郷駅。
「とにかく中ノ郷駅は村の誇りでしたねえ。長浜駅より大きかったですし。といっても村の人の利用は少なかったですよ。荷物は乗せても人が乗るのは、伊勢詣りや愛宕詣りやらの特別な時だけ」

 列車に乗って車窓を眺めていると、目に入る家々の人たちはどんな暮らしをしているのだろうと思うことがしばしばあります。ここにご紹介した証言は、車窓を見ているだけでは知り得ないことです。まだまだたくさんの証言があります。とても紹介しきれません。
 最後に元機関士で現在は長浜の鉄道スクエア職員である池野さんという方の証言を引用してみます。鉄道ファンでもこういうことを知っている人はそう多くはないのではないかと思います。

「米原と田村の間のデッドセクションを走っている間にスイッチを切り替えるんですが、2本の電柱の間が50mほどしかないので、標識を見落とさんように気をつけていました。とくに直流から交流に切り替えるのが遅れると、1本10万円もするヒューズが飛んでしまいますからね」

 子供の頃、このデットセクションを通ると車内の照明が一時消えて、それがなぜか嬉しかった覚えがありますが、運転士さんは別の心配をしていたわけですね。
 期せずして『みーな』にはいろいろなことを教えていただきました。ご興味がある方は、検索するとすぐに見つかります。年4回の発行のようです。

編集部 田中比呂之(ひろし)

2014年02月19日   本の話

PAGE TOP