中学高校の頃は、時間があれば時刻表か鉄道誌をめくっていました。大人になってからは、少なくともダイヤ改正号は熟読したものです。それがいつの間にか読まなくなりました。
もちろんどこかへ出かけるときは『時刻表』を見ますが、それはあくまでも実用ということです。今月は久しぶりに『時刻表』をじっくり見てみました。3月15日改正の時刻が掲載されている3月号です。東北新幹線でE5系が320キロ運転を始めるようですね。
E5系も増備が進んで、「はやて」や「なすの」にも充当されるようになっています。先日小山に出かけた時、確か「やまびこ」に乗りましたが、E5系でした。E2系はまだまだ新車だと思っていましたが、これから淘汰されていくのでしょう。
『時刻表』の東北新幹線のページを見ていると「はやぶさ」なのに仙台から新青森まで全部の駅に停車する列車があるんですね。この区間の始発となる95号のことです。運用の都合でE5系を使うのはあり得ることだと思いますが、これは「はやぶさ」料金を取るのでしょうか。後ろの赤いページを見ると少なくともこの区間にも「はやぶさ料金」が設定されていますね。久しぶりにこのページを見ましたが、本気で読まないとよくわかりません。
前述したE5系「やまびこ」で小山に行った時は、自由席に座り特別な料金は払っていません。先の95号は自由席もあります。同じE5系でも「はやぶさ」と名乗るときは「はやぶさ料金」を取り、「はやて」や「やまびこ」の場合はこれまでの新幹線特急料金だとすると、「はやぶさ料金」とはいかなる性格のものかわからなくなります。「スピード料」なのか「設備料」なのか。
次は長距離鈍行探しをしてみました。この作業は大人になってから覚えたのですが、やり始めると時間が過ぎるのも忘れて没頭していまいます。今日は没頭するまでは時間がないのですが、それでも探し始めるとついついのめり込みます。まずは有名な根室本線滝川から釧路までの2429Dが今回の改正でも生き延びたかどうか確認しました。この列車は308.4キロを走行します。
この列車より長い距離を走る鈍行があるかどうかをとりあえず探してみました。気になっていたのは新宿湘南ラインの高崎線~東海道線の列車ですが、前橋~小田原という列車が何本かありますが、足し算をしてみると200キロをわずかに越える程度でした。
もうひとつは敦賀~播州赤穂を走る「新快速」です。これも1度は乗ってみたいと思いますが、足し算をしてみると250キロをわずかに越える程度でした。とすればこの距離を上回る可能性のある鈍行は山陽本線しかないでしょう。山陽本線は特定運賃区間があって、計算は面倒です。
ページをめくっていくと3本の列車が目にとまりました。①白市→下関、②広→下関、③岡山→新山口です。面倒な計算をしてみました。①は242.5キロ、②は256.4キロ、③は315.8キロでした。③だけが滝川→釧路の有名鈍行を上回る距離を走っています(改正前の現在もあり、改正後もあります)。ウィキペディアによると、この列車は平成24年3月の改正まで岡山→下関間の運転だったようです。
10年以上前、小郡→和気の鈍行に乗ったことがあります。山陽本線にはこんな長距離の各駅停車の旅を楽しませてくれる列車が、今回の改正でも何本か残るようです。また挑戦してみたいと思う反面、103系ロングシート車が来たらどうしようという不安もあります。
こうして『時刻表』を見始めると夜はどんどんと更けていきます。
編集部 田中比呂之(ひろし)