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鉄道ニュースまとめ(3月23日~29日)

 JR各社が鉄道博物館に力を入れている中、JR四国も多度津工場に保存されていたキハ65-34(21日)、DE10-1(23日)が伊予西条に回送されました。これは伊予西条にある四国鉄道文化館に展示スペースが増設されるため、そこに展示するための回送です。

【秩父鉄道1000系(元国鉄101系)引退】
 昭和32(1957)年に登場したモハ90系。昭和34(1959)年に101系に改称された同系は、いわゆる新性能電車の礎になった車両です。JRでは平成4年に全廃されたものの、秩父鉄道に譲渡され1000系に改番の上運用されてきました。しかし、東急から8500系や8090系を購入し、老朽化した1000系の置き換えが進みました。そして3月23日、最後まで残った1003号編成(オレンジバーミリオン)のラストランが行われました。これにより現役の101系が誕生から57年目にして消滅したことになります。(YOMIURI ONLINE 3月24日)
20140331_01.jpg▲引退した1003F 平成25年5月6日 武州荒木

【しなの鉄道 来年度1億円超の赤字に】
 平成9(1997)年9月に廃止された信越本線 横川~軽井沢間。長野新幹線の並行在来線として第三セクターに移管され、軽井沢~篠ノ井間を運行しているしなの鉄道。長野新幹線が延伸され北陸新幹線として2015(平成27)年春金沢まで開業する際に、長野~妙高高原間をしなの鉄道が運行を引き継ぎます。24日、同社が取締役会を開き2014年度の経常利益を1億1800万円の赤字と予測しました。これは、新たに引き続く長野~妙高高原(北しなの線)間の開業準備費用などを見込んでのものです。(毎日新聞 3月25日)

【「タマネギ列車」春以降も運行継続へ 自治体など費用負担】
 なんども存続の話が出ていた臨時貨物「タマネギ列車」(北見旭川)。運行存続するために、運行するJR貨物が地元などに対して7億3千万円の負担を要請していました。それに対して「オホーツク圏活性化期成会が24日、要請されていた資金の一部負担を決定しました。これにより、白紙だった春以降の運行継続が大きく前進したことになります。
 JR貨物が2011(平成23)年に、機関車の老朽化や赤字などを理由に廃止を発表。しかし、地元自治体や荷主であるホクレンが運行継続を強く求めていました。今回の費用負担はコンテナ新製費用5千万円(55個)、運賃の値上げ分(金額不明)など7億3千万円のうち6割強。
 JR貨物の求めていた金額に届かなかったため、今後もコスト削減など協議を進めるとしています。(どうしんウェブ/北海道新聞 3月25日)

【JR東日本 連接構造のE331系長野へ配給回送】
 JR東日本初の連接台車を採用したE331系。長期間運用から退いていましたが、25日所属区の京葉車両センターから長野総合車両センターに配給輸送されました。同車は1両あたりの長さが短いため14両で1編成を構成、また1両あたりドアが3つしかありません。
20140331_02.jpg ▲公式試運転 平成18年3月27日 京葉線 検見川浜
 京葉線で試験をかねた営業運転を2007(平成19)年3月18日のダイヤ改正から開始したものの、部品に不具合があり4月から運用を休止。同年10月と翌年3月に製造メーカーである川崎重工と東急車輛に甲種輸送されました。
 部品を交換した後2008(平成20)年12月23日から、再び営業運転を再開しました。しかし、翌2009(平成21)年5月から運用から離脱。その後も復帰と離脱を繰り返し、2011(平成23)年1月に再び運用から離脱しそのまま京葉車両センターに留置されていました。
 そして運用を離脱して3年、3月25日に長野総合車両センターに配給輸送されました。廃車されることが予想されます。(railf.jp 3月27日)
20140331_03.jpg 20140331_04.jpg ▲長野への配給輸送 配9433レ 平成26年3月25日
 中央本線(左)鳥沢~猿橋(右)大月~初狩 撮影:松村宗幸氏


【大井川鐵道、JR四国赤字見込み】
 厳しい経営状態が続いている静岡県の大井川鐵道。支援策を検討する協議会の初会合が25日、島田市役所で開かれました。同社の14年3月期決算は、観光客の減少などにより7700万円の最終赤字を見込んでいます。収支改善の一環として、26日のダイヤ改正では運行本数を4割削減します。コスト削減効果は2300万円が見込まれていますが、厳しい状況には変わりありません。自治体からの支援は、大井川鐵道が第三セクターではなく民間企業のため財政支援は難しいとのことです。
 また決算関連ではJR四国が営業赤字101億円になると発表しました。高速道路や航空便などとの競争が激化しているほか、車両を新製したことによる減価償却費が収益を圧迫しました。経常損益は経営安定基金の運用益(67億円)などで、5億円の黒字を確保するとしています。(日本経済新聞 3月26日)

【三陸鉄道 赤字額半減へ】
 4月6日に全線で運行を再開する三陸鉄道は、来期の経常損益を1億1100万円の赤字となる見通しだと発表しました。今期は2億2100万円の赤字を見込んでいるため、来期は経常赤字が半減することになります。全線で復旧することにより運賃収入が増え、補助金などを加えた税引き利益を8500万円の黒字を目指します。(日本経済新聞 3月27日)

【内部線、八王子線 四日市あすなろう鉄道に】
 日本でも非常に珍しいナローゲージ鉄道として有名な近鉄内部線、八王子線。存続が危ぶまれていたこの2路線を新会社「四日市あすなろう鉄道」に引き継ぐことが27日発表されました。資本金は5000万円で、出資比率は近鉄75%、四日市市25%。秋に提出する実施計画が認定されれば、来年4月から新会社での営業がスタートします。(毎日新聞 3月27日)

編集部 後藤中也

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