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鉄道ニュースまとめ(5月18日~5月24日)

 今夏(7~9月)の増発列車が発表されました。JR6社で新幹線、在来線合計1万2000本の増発を行います。寝台特急「あけぼの」も臨時列車として7月31日(上り)から8月18日(下り)まで運転されます。

【FGTを北陸新幹線でも導入か。JR西日本研究開発に着手】
 九州新幹線の長崎ルートで導入が検討されているFGT(フリーゲージトレイン)。先月熊本総合車両所で今までの試験車両よりも実際に使用する車両に近い第3次試験車両が公開され、FGTに注目が集まっている中JR西日本でも導入を検討していることがわかりました。今年中に開発に着手し平成37(2025)年度に北陸新幹線金沢~福井間が開通するのにあわせて、大阪から富山方面への列車に投入する計画です。(YOMIURI ONLINE 5月18日)

【山陰本線、山口線運転再開へ】
 昨年7月28日の集中豪雨により山陰本線や山口線に被害が発生し、現在も山陰本線須佐~奈古間、山口線の地福〜津和野間が運休しています。復旧作業が当初の計画より早く進み、当初の今秋再開を前倒しして8月中に運行を再開すると発表しました。
 山口線で運行している「SLやまぐち」は現在新山口~地福間で折返し運転となっています。全線復旧後は今まで通り津和野までの運転に変更される予定です。
 JR西日本エリアでは三江線も昨年8月の集中豪雨の影響で運休しており、こちらに関しては7月中の運転再開を予定しています。(YOMIURI ONLINE 5月20日)

【全列車をE653系に置き換え】
 昨年9月のダイヤ改正から特急「いなほ」にE653系(元「フレッシュひたち」)が投入されていますが、7月12日から定期7往復すべての「いなほ」が485系からE653系に統一されます。今回投入されるのは「いなほ3、11号、4、12号」で、形式統一に伴い新潟〜酒田間の所要時間が1~2分短縮されます。
20140526_01.jpg 20140526_02.jpg ▲定期運用を終える485系(左) すでに投入されているE653系1000番代(右)

【吾妻線新線に切り替えは10月】
 八ッ場ダム建設で水没する吾妻線の岩島~長野原草津口間が、10月1日から新線に切り替えられることが発表されました。水没区間にある川原湯温泉駅は新線上に移設されます。この新線切り替えに伴い営業キロが変更され、全線総延長も現在の55.6kmから55.3kmに0.3km短くなります。新川原湯温泉駅は渋川からは+0.6km、長野原草津口からは-0.9kmとなり運賃も変更になります。
20140526_00.png
▲JR東日本高崎支社プレスリリースより
 切り替えられる新線はほとんどがトンネルで、新線全体の77%(約8km)を占めます。(JR東日本高崎支社プレスリリース 5月20日)

【JR西日本も豪華寝台列車を導入へ】
20140526_03.jpg JR九州の「ななつ星 in 九州」の登場により、JR東日本、JR西日本も豪華なクルーズトレインの導入を発表していました。今回JR西日本が列車の詳細を発表しました。
 列車のインテリアデザインは日建建設などで活躍し、現在は浦一也デザイン研究室を主宰している浦一也氏。エクステリアデザインは400系やN700系、寝台特急カシオペアなどを担当した福田哲夫氏。列車内での食事に関しては、フードコラムニストの門上武司氏がそれぞれ担当します。
 気になる運行エリアは、京阪神と山陰・山陽エリアを回るコースが予定されています。観光地京都、出雲、宮島などをまわり、車窓からは日本海や瀬戸内海など楽しめるコースとなりそうです。
 列車動力はハイブリッド方式とし、ディーゼルエンジンで発電した「電力」とバッテリーアシストによるモーター駆動としています。両端は展望スペースが備わった車両で、列車後方はオープンエリアのデッキに出ることができるようになる予定です。
・ 展望スペース付き先頭車×2両
・ 客室車両(3室)×5両
・ 客室車両(1室)×1両
・ 食堂車、ラウンジカー×各1両
の合計10両編成。
 やはり特筆されるのは1両1室の車両。JR九州の「ななつ星 in 九州」の最高級スイートは1両に2室用意されていますが、それよりもさらに居住空間が広い車両になりそうです。公開されたインテリアデザインを見ると、バスルームにはバスタブが用意されるなど車両1両分のスペースを贅沢に使っています。
20140526_04.jpg▲1両を独占できる豪華な車両
運行開始は平成29(2017)年春を予定しており、平成28年春以降に運転開始を予定しているJR東日本のクルーズトレインとともに、現在運行、発表されている豪華クルーズトレインが出そろうことになります。(JR西日本プレスリリース 5月21日)
イラストは全てJR西日本プレスリリースより

【発注ミス? 列車の幅が広くホームに入れず】
 フランス国営鉄道事業会社は発注した新型車両の幅が広すぎて、多くの駅でホームにあわないことが判明したと発表しました。この新型車両はアルストムとボンバルディアが製造を担当した「TER」で、SNCF(フランス国鉄)が150億ユーロ(約2兆円)を投じて発注しました。
 今後運行を可能にするためにプラットホーム8700カ所のうち、1300カ所のホーム幅を狭くすることになります。これには5000万ユーロ(約70億円)の費用がかかると見られています。
 そもそもなぜこのような事態になったのか。報道によると新型車両の発注に際し、ホーム幅などの情報を鉄道網の保守・管理を行っているRFF(フランス鉄道線路事業公社)から運行会社であるSNCFに提供していました。両社は来週、なぜこのようなミスがおこってしまったのか、どの時点でホームの修繕を行わなければならないと判明したかなど詳細なレポートが発表される予定です。(The Wall Street Journal日本版、CNN.co.jp 5月22日)

編集部 後藤中也

2014年05月26日   鉄道ニュースまとめ

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