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田園都市線の発展とともに歳を重ねる

 東急田園都市線のダイヤ改正が先週の土曜日に行われ、これまで朝の上りにしか運用していなかった準急が下りにも登場しました。しかも昼間も走ることに。準急の登場は、昭和44年から平成9年までのほぼ30年近く田園都市線沿線に住んでいた私には隔世の感があります。

 この間、沿線人口は増え続け、私が東横線沿線に転じてからも発展し続けています。もちろん私の動静と東急の発展には何の関連性もありません。こちらが馬齢を重ねているうちに電車の編成は長くなり、18m車4両編成だったのが今では20m車10両編成が走るまでに発展しています。
 写真は実家近くの藤が丘駅付近で、しらひげ橋という橋の上から撮影。上の写真は昭和49年、下は平成26年。
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 新玉川線が開通しても、田園都市線は大井町をめざして走っていました。昼間だけ「快速」が渋谷へ直通していました。東横線には「隔駅停車」と揶揄された「急行」(いまだに走っています、しかも停車駅が増えて)が走り、田園都市線に「快速」が走るという種別の棲み分けがされているようでした。他線区には急行・快速の類いはありません。
 ライバルがいないとこうした牧歌的な運用になってしまうのも当然かも知れません。それでもJRが湘南新宿ラインなる計画を打ち出すと、慌てて東横線に「特急」を登場させました。ようやく他線並みの優等列車が登場したのです。それでも特急が急行の追い越しをしない、などと一部のファンからいちゃもんもつけられています。
 田園都市線の乗客は増え続け、朝は慢性的に大幅な遅れが生じるようになっていました。そこに登場したのが「準急」です。東急線に「特急」が登場したことでも私は驚きましたが、「準急」の登場は夢想だにしませんでした(やや大げさですが)。これは旧新玉川線内二子玉川〜渋谷間の混雑緩和のため、ラッシュピーク時の電車をすべて各駅停車にして、急行への集中を避けようという策です。
 他社にこういう例があったのかどうか知りませんが、なかなか良いアイデアだと思いました。もっとも急行通過駅に住む同僚は、各駅停車まで混雑が激しくなったと怒っていました。
 それで今回、その準急を昼間にも30分毎に運転することになりました。またこれまで昼間になかった渋谷発着の各駅停車も30分毎に運転されます。
 東武との直通運転以来、多種の車両を目にすることになり、80歳を過ぎた母親に「東武動物公園はどこにあるのか」などと聞かれたこともありました。90年代以降、日本のあらゆる局面は「停滞」しているように感じますが、こうして年々発展していく鉄道の沿線にたまたま住んでいたために、ひとつの路線が成長していく過程を見るのはちょっと珍しい体験かもしれません。
 明日は東横線に触れます。

編集部 田中比呂之(ひろし)

2014年06月24日   関東   タグ : ダイヤ改正, 東急東横線, 東急田園都市線

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