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横浜市電の思い出がないことが残念

 鉄道ファンの間では、先に生まれた人が羨望されることがあります。私はかろじて昭和40年代後半のSLブームに間に合って、そのおかげで鉄道旅行の楽しさを知ることができました。

 それでももう少し早く生まれていれば、幹線に蒸気機関車が優等列車を牽く時代を堪能できたはずです。地方私鉄のもう少し元気な時期に訪問できたかもしれません。そう思うと同好の先輩たちが羨ましくなります。しかしこればかりは自分ではどうしようもないことですね。
 私が育った横浜市内を走っていた市電の思い出もほとんどありません。同じ市内といっても生活圏に市電がなく、わざわざ乗りに行くような年齢になったときには廃止間際でした。姉の通っていた学校が山元町という市電の終点にあり、父兄会などがあると母に連れられて市電に乗ることがありました。やはり乗ればそれなりに記憶に残っていますが、幼稚園児や小学校低学年ではいかんともしがたい。
 ようやくカメラを持って写真を撮りに行ったのは、廃止日直前の昭和47年3月のことでした。トロリーバスも同時に廃止になるということで撮影しました。トロリーバスの撮影は、立山を除けば、これが国内では唯一でしょう。
 40年ぶりにネガフィルムを見てその撮影枚数の少なさにがっかり。横浜駅前と浅間車庫まで行って撮影していますが、全部で10枚ほどです。その「貴重な」写真を何枚か紹介します。浅間車庫以外は場所の特定ができていません。
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▲(左)浅間車庫(右)横浜駅西口
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▲どちらも場所不明
 先月から横浜市電の路線ページに、神奈川新聞所蔵の写真がアップされています。これは神奈川新聞の知人から会社の資産をこれからどう活かしていくかという話を聞いたとき、鉄道写真であればこのWebを利用してください、と申し出たことから実現しました。
 マスメディア内では日々溜まっていく写真などの資産を、どうやって今後に活かしていくかをいつも考えているはずですが、様々な社内事情でアーカイブ事業はなかなか進まないのが現状でしょう。それでも神奈川新聞には積極的な方々いて、前に歩を進めようとしています。
 例えば新聞に使用された写真であれば、何月何日の写真といえば検索もしやすいのでしょうが、未使用のフィルムはそうした検索がなかなかできません。さらにフィルムをデジタル化したとして、その存在を外部にどう伝えるかといのもなかなかやっかいな問題です。
 私ども方も手探りではありますが、鉄道写真であれば大抵の写真を受け入れることができる体制がありますので、カタログ代わりにご利用いただくことになりました。
 地元新聞社ですから、今後市電に限らず神奈川県内の鉄道にも広がってほしいところですが、まずは横浜市電の活躍する姿を拝見したいと思います。楽しみにしております。

編集部 田中比呂之(ひろし)

2014年07月15日   関東   タグ : トロリーバス, 横浜市電

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