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トーマス人気を体感 大井川鐵道

 猛暑の1日、大井川鐵道を楽しんできました。新金谷に9時集合、つまり仕事だったのですが、トーマス列車が走り始めてその人気を体感することになりました。

 大井川鐵道新金谷に9時に着くためには、かなりの早起きになります。新幹線を静岡で降りるか、掛川で降りるか迷った末、掛川経由で行きました。恥ずかしながら時刻表を見間違えて、結局静岡経由でも同じでしたが。
 新金谷の駅舎に入ると、私と同年配の同好の人たちがうろうろしていました。切符を買う人の列には小さな子供を抱きかかえた人もいます。これまで経験してきたイベント列車よりさらに子供の年齢が下がっているような気がしました。親もかなり若い。
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 千頭行きの電車は元近鉄特急車でした。車体はかなり老朽化が進んでいて、あとでもうすぐ引退することが決まっていると聞きました。運転室と客室を仕切るドアも、立て付けの悪い家屋の引き戸のように、運転士がガタガタと引っ張ってようやく開けていました。
 2両編成の車内はほぼ満員で、その大半は新金谷で下車。この電車で先回りをする同好の人たちはそのまま残っていました。ホームには大勢の人がいました。トーマス列車の橙色の客車が側線に止まっています。
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 新金谷の年季の入った駅舎を眺めて、この駅に降りるのは初めてだということに気づきました。大井川鐵道には何度も来ているのに、拠点ともいうべきこの駅には降りたことがなかったのですね。
 駅構内、駅の外はすでにかなりの人でごった返しています。トーマス列車に乗る人たちの多くは、ここまで自家用車で来るようです。大井川鐵道はこの駅近くに広い駐車場を持っていますが、この日はトーマスの予約があるお客さんを優先したとのことでした。
 駅前にある観光センターの広い屋内も、子供たちの歓声が響いていました。奥にはトーマスの特別コーナーも用意されています。
 トーマス列車の発車20分ぐらい前に駅に戻るとさらに人が増えていました。改札口には長い列もできていました。トーマスに扮したC11が橙色の客車の先頭について発車を待っています。目は向かって左を向いています。
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 構内に入ると機関車の前で記念撮影をする親子連れがいるのは当然としても、子供より大人の方が興奮しているようにも見えました。大人の方が嬉しそうです。それにしてもたくさんの人がいます。これがみな撮り鉄であれば、怒号が飛び交うのは必至でしょう。
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 私は不思議な感覚に囚われていました。現物がおもちゃや模型になるのではなく、おもちゃが現実世界に姿を現すという不思議な感じです。そして青いトーマスの後ろには橙色に塗り替えられた旧型客車7両が連結されています。私は旧型客車が現役で走っていたのを知っている世代です。それでも茶や青の塗色しか知りません。
 一番後ろまで歩いて行き、最後尾に乗車しました。半年前の予約開始直後に満員になった列車に、私たちの席はありません。最後尾に行って気づきましたが、電気機関車の補機が連結されています。
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 列車はほぼ定刻に発車しました。車内を眺めてみるともちろん満員です。旧型客車に満員の客が乗る光景を見たのは何十年ぶりのことでしょうか。冷房はありません。大きく開けた窓から熱風が入ってきます。
 手元の温度計を見ると36度。何もかも懐かしい旅が始まりました。
 つづきは明日。
取材協力:大井川鐵道株式会社

編集部 田中比呂之(ひろし)

2014年07月29日   東海   タグ : トーマス, 大井川鐵道

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