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北陸新幹線金沢開業の衝撃

 来る3月14日のJRダイヤ改正の目玉は言うまでもなく北陸新幹線金沢開業です。晴れて(というと長野の人に怒られそうですが)長野新幹線は北陸新幹線になります。

 実は(と言うほどのことではありません)私の両親は能登半島の出身で、母が里帰りするときによく連れて行かれました。昭和30年代から40年代にかけてのことです。
 東海道新幹線が開通する前は、米原経由の急行「能登」に乗って行ったこともありました。上野から急行「白山」に乗ったり、金沢から上野行きの特急「白鳥」で帰ってきたことも覚えています。
 それでも家が横浜だったこともあり、新幹線開通後は新横浜から米原経由で北陸線の急行または特急に乗るというパターンが普通でした。親戚が上京するときも同様です。
「乗りつぶしノート」第3列車44~45ページには、北陸新幹線高崎〜金沢間の縦断面図を掲載しています。監修者今尾恵介さんの丁寧な解説もあります。この縦断面図の余白に、東京→富山、東京→金沢の鉄道による所要時間変遷表を入れました。
20150219_01.jpg  この変遷表を見ると明治32年には、金沢まで19時間52分を要しています(新橋発)。私の体が覚えている時間は、米原経由でおおよそ5時間です。それがこの改正で約半分の時間で金沢に到達することになるのです。頻繁に金沢と東京を往復する人たちには、かなりの衝撃ではないかと思います。
 また例えば上越妙高から長野までが20分ほどの所要時間というのにはもっと驚きですね。各地でこのような衝撃が走るのではないでしょうか。
 もちろん良いことばかりではなく、大阪から富山へ行く場合、金沢で必ず乗り換えが生じ、これまでのようにサンダーバードで高岡や富山に行くことができなくなります。
 おそらくこのあたりは地元メディアで散々取り上げられていると思います。関西と結びつきが強い地域だけに、不満も大きいのではないかと推察しています。
 北陸新幹線の線路は、本文地図はもちろんのこと、表紙と裏表紙の地図にも入っていますので、じっくりと正縮尺の地図をお楽しみください。「第3列車」の発売は、2月20日(金)です。
 明日も北陸新幹線を取り上げます。

編集部 田中比呂之(ひろし)

2015年02月19日   本の話

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